令和5年 予備試験 論文式 商法 出題の趣旨・論点・解説
問題
[商 法]
論点の一覧
出題の趣旨をもとに、採点で問われる点を整理したものです(配点は 100 点満点に換算した目安)。
設問1
- 株主総会決議取消しの訴えの枠組み(831条1項1号)と乙社の立場の整理3点・簡潔に
- 議案要領通知請求権(305条1項)の要件充足の検討6点
- 議案要領通知請求の不当拒絶が本件決議(会社提案議案)の取消事由となるか14点
- 議案要領不記載についての裁量棄却(831条2項)の検討4点・簡潔に
- 議決権行使の代理人資格を株主に限る旨の定款の定めの有効性8点
- 法人株主の従業員(E)による代理出席と定款の定めの効力14点
- 出席拒絶が取消事由となることの帰結と裁量棄却の検討・結論6点
設問2
- 新株発行無効の訴えの枠組みと無効事由の限定3点・簡潔に
- 募集事項の通知・公告(201条3項4項)の欠缺と無効事由11点
- 有利発行に係る株主総会特別決議の欠缺(差止事由①)11点
- 著しく不公正な方法による発行(差止事由②・主要目的ルール)11点
- 差止事由の存在を踏まえた本件発行の効力の結論4点・簡潔に
全体
- 論理的構成・事実の適示・文章表現5点
出題の趣旨(法務省公表)
設問1は、①株主の議案要領通知請求(会社法第305条第1項)を不当に拒絶
することが当該議題の下での会社提案議案に係る決議の取消事由(同法第831条
第1項第1号)となるか及び②株主総会における代理人資格を株主に限る旨の定款
の定めがある場合に、法人株主の代理人として来場した従業員の出席を拒むことが
決議の取消事由(同号)となるかを問うものである。①については、本件決議は不
当拒絶の対象となった株主提案とは異なる議案であることを前提としつつ、株主提
案が本件決議に係る議案と同一の議題についての代替的な議案を提案するものであ
ったという関係を踏まえて、不当拒絶が本件決議の瑕疵を構成するかを検討するこ
とが求められる。②については、株主総会における代理人資格を株主に限る旨の定
款の定めの有効性について検討した上で(最判昭和43年11月1日民集22巻1
2号2402頁参照)、本件の代理人が法人株主の従業員であること(最判昭和5
1年12月24日民集30巻11号1076頁参照)、当該法人は個人の資産管理
会社であり、かつ、当該従業員に当該法人における勤務の実態がほとんどないこと
などといった本問の事実関係に即して、本件の代理人に上記定款の定めの効力を及
ぼすべきかを実質的に検討することが求められる。
設問2は、公開会社において公示をすることなく取締役会限りで行われた新株発
行に無効事由があるかを問うものである。新株発行の公示(会社法第201条第3
項、第4項)を欠くことは、差止請求(同法第210条)をしたとしても差止事由
がないため許容されないと認められる場合でない限り、新株発行の無効事由となる
とする判例(最判平成9年1月28日民集51巻1号71頁)の趣旨を踏まえ、有
利発行であるにもかかわらず株主総会の特別決議を経ずに新株発行が行われている
こと(同法第199条第2項、第3項、第201条第1項、第309条第2項第5
号)、大株主との間で支配権争いが生じている中で既存株主の持株比率に重大な影
響を及ぼす新株発行が行われていることといった本問の事実関係に即して、新株発
行の無効事由の有無を検討することが求められる。
参考答案と AI 採点
この問題の参考答案(出題の趣旨と照合済み)は Pro で読めます。自分で答案を書けば、論点の一覧に沿って AI が採点し、参考答案と項目ごとに見比べられます。
答案を書いて AI 採点する出典:法務省「令和5年予備試験」(問題文・出題の趣旨。表示のため改行等を整えています)。論点の一覧・参考答案は AI を用いて X-Law合同会社が作成したもので、誤りを含む可能性があります。
