令和5年 予備試験 論文式 民事訴訟法 出題の趣旨・論点・解説
問題
[民事訴訟法](〔設問1〕と〔設問2〕の配点の割合は、3:2)
論点の一覧
出題の趣旨をもとに、採点で問われる点を整理したものです(配点は 100 点満点に換算した目安)。
設問1
- 訴えの交換的変更の法的性質(判例=新訴提起+旧訴取下げの結合)12点
- Yの主張の根拠=民訴法262条2項(再訴禁止効)の指摘10点
- 「同一の訴え」の意義と再訴禁止の趣旨10点
- 最判昭和52年7月19日の理解(再訴禁止の適用除外の基準)16点
- 本件へのあてはめ(Xの誤認・Yの主張・新訴提起の必要性)14点
設問2
- 訴訟上の和解の効力と既判力の有無10点
- 詐欺による意思表示の瑕疵と和解の無効・取消し(判例の理解)10点
- 無効主張の手続上の手段(期日指定の申立てによる旧訴続行)12点
- その他の手段(和解無効確認の訴え・新訴提起・再審類似の手段)との比較4点・簡潔に
全体
- 論理的構成・文章表現2点・簡潔に
出題の趣旨(法務省公表)
〔設問1〕は、民事訴訟法第262条第2項の「再訴禁止」に関する問題であ
る。その前提としていわゆる「訴えの交換的変更」についても考えることになる。
両者の理解を、具体的な事例を通して複合的に問うものである。
設問1では、まず、訴えの交換的変更について検討することが求められている。
判例(最判昭和32年2月28日民集11巻2号374頁)は、交換的に訴えが変
更される場合は、訴えの変更の独自の類型とせず、新訴の提起と旧訴の取下げとが
結合したものと解している。設問1では、このような先行判例の存在を踏まえて、
②訴訟は却下を免れないとするYの主張の意味を考えることになる。
次に、第一審の判決があった後の控訴審において訴えの交換的変更が行われたこ
とを前提に、民事訴訟法第262条第2項の再訴禁止規定の適用について検討する
ことが求められている。既判力や信義則適用の問題につき検討することは求められ
ていない。その検討に際しては、判例(最判昭和52年7月19日民集31巻4号
693頁)の理解を踏まえて検討することが期待されている。
〔設問2〕は、和解が実体法上無効である場合の訴訟上の和解の効果についての
問題である。訴訟上の和解に関して、その効力(特に民事訴訟法第267条による
既判力の有無)の理解とそれが無効となる場合のその主張方法の理解を、具体的な
事例を通して問うものである。
つまり、設問2では、まず、訴訟上の和解につき、詐欺により当事者の意思表示
に瑕疵があることを理由に、それが無効となるかどうかにつき検討することが求め
られている。その検討に際しては、判例(最判昭和33年6月14日民集12巻9
号1492頁等)の理解を踏まえながら、既判力の有無の議論と関連させて、検討
することが期待されている。
その上で、設問での訴訟上の和解を無効とする場合には、どのような手続上の手
段を採って主張するのかを検討することが求められる。そこでは、設問2に記載さ
れている事情を踏まえて、その事情に対応した手段を検討し、指摘することが期待
されている。
参考答案と AI 採点
この問題の参考答案(出題の趣旨と照合済み)は Pro で読めます。自分で答案を書けば、論点の一覧に沿って AI が採点し、参考答案と項目ごとに見比べられます。
答案を書いて AI 採点する出典:法務省「令和5年予備試験」(問題文・出題の趣旨。表示のため改行等を整えています)。論点の一覧・参考答案は AI を用いて X-Law合同会社が作成したもので、誤りを含む可能性があります。
