令和5年 予備試験 論文式 民法 出題の趣旨・論点・解説
問題
[民 法]
論点の一覧
出題の趣旨をもとに、採点で問われる点を整理したものです(配点は 100 点満点に換算した目安)。
設問1
- 原始的不能と契約の有効性(民法412条の2第2項)8点
- 請負代金請求権の発生要件(仕事の完成・同時履行/報酬の後払い)8点
- 履行不能と危険負担(536条1項・2項)の適用関係8点
- 「債権者の責めに帰すべき事由」の意義——契約締結前の債権者の行為の評価(規範定立)9点
- 帰責事由のあてはめ(事実の摘示と評価)7点
- 請求が認められる範囲(536条2項後段による利益の償還)5点・簡潔に
設問2(1)
- Bの処分権限の消滅と承継取得の否定5点・簡潔に
- 即時取得(192条)の要件の摘示とあてはめ8点
- 占有改定と「占有を始めた」(192条)——結論12点
設問2(2)
- 処分授権の意義と代理との異同7点
- 表見代理規定の類推適用の可否10点
- 類推適用の要件のあてはめと結論8点
全体
- 論理的構成・文章表現5点
出題の趣旨(法務省公表)
設問1は、請負契約に基づく請負人の債務の履行が原始的に不能であった場合
に、請負人が請負代金相当額を請求することができるかを問う問題である。請負人
が請負代金を請求するためには仕事の完成が必要であることを踏まえた上で、危険
負担における債権者主義を定めた民法第536条第2項に基づいて請負代金を請求
することができるかを論ずることが必要である。その際には、請負契約締結前の注
文者の行為が「債権者の責めに帰すべき事由」に当たるかについて、自分なりの考
え方を論理的に展開することが求められる。
設問2は、いわゆる処分授権によって他人の物を売却する権限を与えられた者
が、権限を失った後にその物を売却した場合に、相手方が所有権を取得することが
できるかを問う問題である。設問2(1)においては、相手方は、売却した者がそ
の物の所有者であると信じているため、即時取得が問題になる。そこで、即時取得
の要件、特に占有改定によって民法第192条の「動産の占有を始めた」という要
件を満たすかどうかを論ずる必要がある。設問2(2)においては、相手方は売却
した者に処分権限があると信じているが、この処分権限は代理権ではないため、表
見代理に関する規定が直接適用されるわけではない。そこで、処分授権と代理との
違いを意識しつつ、その類似性に着目して表見代理に関する規定を類推適用するこ
とができるかを論じ、本問の事案がその要件を満たすかどうかを論ずる必要があ
る。
参考答案と AI 採点
この問題の参考答案(出題の趣旨と照合済み)は Pro で読めます。自分で答案を書けば、論点の一覧に沿って AI が採点し、参考答案と項目ごとに見比べられます。
答案を書いて AI 採点する出典:法務省「令和5年予備試験」(問題文・出題の趣旨。表示のため改行等を整えています)。論点の一覧・参考答案は AI を用いて X-Law合同会社が作成したもので、誤りを含む可能性があります。
