令和7年 予備試験 論文式 民法 出題の趣旨・論点・解説
問題
[民 法]
論点の一覧
出題の趣旨をもとに、採点で問われる点を整理したものです(配点は 100 点満点に換算した目安)。
設問1(1)
- 物上保証人Cの求償権の取得(民法372条が準用する351条)8点
- 弁済による代位(499条・501条1項)に基づく甲土地の一番抵当権の実行7点
設問1(2)
- Cが代位行使する甲土地一番抵当権の被担保債権額と、D・Eの残債権額の確定7点・簡潔に
- 物上保証人所有不動産の後順位抵当権者Dが、Cの代位取得した一番抵当権に物上代位するようにこれを行使できること(最判昭53・7・4)9点
- 債務者所有不動産の後順位抵当権者Eが、代位する物上保証人C及びDに劣後すること(最判昭60・5・23)6点
- 配当額の具体的算定6点
設問2(1)
- Gの明渡請求の法的根拠の明示(複数構成)6点
- 613条3項本文――合意解除は原則として転借人に対抗できないこと8点
- 613条3項ただし書――解除当時、賃貸人が債務不履行解除権を有していたこと9点
設問2(2)①
- 511条1項の原則――差押え後に取得した債権による相殺の可否6点
- 511条2項本文――賃料債権が「差押え前の原因に基づいて生じた債権」に当たるか9点
設問2(2)②
- 賃貸不動産の譲渡と賃貸人の地位の移転(605条の2)7点
- 差押えの効力が譲渡後の賃料債権に及ぶかの結論と理由づけ7点
全体
- 論理的構成・条文摘示・文章表現5点
出題の趣旨(法務省公表)
設問1は、債務者及び物上保証人がそれぞれ所有する不動産に第一順位の共同抵
当権(以下「一番抵当権」という。)が設定された後、各不動産に第二順位の抵当
権(以下「二番抵当権」という。)がそれぞれ設定された事案において、物上保証
人所有の不動産が競売され、共同抵当権者が被担保債権の全額について満足を得た
場合における物上保証人及び各後順位抵当権者らの優劣について問う問題である。
設問1(1)では、物上保証人が求償権を取得し(民法第372条の準用する同法
第351条)、弁済による代位によって第一順位の抵当権を実行することができる
こと(同法第499条、同法第501条第1項)を指摘することが求められる。設
問1(2)では、判例(最判昭和53年7月4日民集32巻5号785頁及び最判
昭和60年5月23日民集39巻4号940頁)の考え方を参照するなどして、物
上保証人所有の不動産の二番抵当権者が、物上保証人が弁済による代位により取得
した債務者所有の不動産の一番抵当権にあたかも物上代位をするようにこれを行使
して優先弁済を受けることができること並びに債務者所有の不動産の二番抵当権者
が同不動産の一番抵当権を行使する物上保証人及び同人所有の不動産の二番抵当権
者に劣後することを指摘し、事案に即して各人の配当金額を示すことが求められる。
設問2(1)は、賃借人(転貸人)に債務不履行があった後に賃貸人・賃借人間
で契約が合意解除された場合の転借人の地位について問う問題であり、明渡請求の
法的根拠を明らかにした上で、民法第613条第3項の規定に即した検討が求めら
れる。設問2(2)①は、差押えを受けた債権を受働債権とする相殺について問う
問題であり、同法第511条第1項の原則を出発点として、賃貸借契約に基づく賃
料請求権が「差押え前の原因に基づいて生じたもの」(同条第2項本文)に該当す
るかの検討が求められる。また、設問2(2)②は、賃料債権の差押えの効力発生
後に賃貸不動産が第三者に譲渡された場合における差押えの効力について問う問題
であり、賃貸借契約及び賃貸人の地位の帰すうに目配りをしつつ、結論を説得的に
論述することが求められる。
参考答案と AI 採点
この問題の参考答案(出題の趣旨と照合済み)は Pro で読めます。自分で答案を書けば、論点の一覧に沿って AI が採点し、参考答案と項目ごとに見比べられます。
答案を書いて AI 採点する出典:法務省「令和7年予備試験」(問題文・出題の趣旨。表示のため改行等を整えています)。論点の一覧・参考答案は AI を用いて X-Law合同会社が作成したもので、誤りを含む可能性があります。
