令和7年 予備試験 論文式 刑法 出題の趣旨・論点・解説
問題
[刑 法]
論点の一覧
出題の趣旨をもとに、採点で問われる点を整理したものです(配点は 100 点満点に換算した目安)。
設問1
- Aに対する(単純)横領罪の客体性――二重売買における「他人の物」性と自己の占有(登記名義)、委託信任関係12点
- 横領行為と既遂時期9点
- 不法領得の意思・故意3点・簡潔に
- 乙に対する詐欺罪――欺く行為と財産的損害(移転登記意思がある場合の処理)14点
- 錯誤・処分行為・交付(財物/利益)と既遂、故意5点・簡潔に
- 甲の罪数処理3点・簡潔に
設問2
- 乙のBに対する殺人既遂――客体の錯誤(具体的事実の錯誤)の処理9点
- 乙のCに対する罪責――認識なき客体への結果と故意の個数11点
- 乙の罪名・罪数3点・簡潔に
- 丙の共犯関係の解消11点
- 丙の共犯の錯誤――共謀の射程とB・Cの死亡結果の帰属9点
- 丙の罪名・罪数3点・簡潔に
全体
- 論理的一貫性・事実の分析・文章表現8点
出題の趣旨(法務省公表)
設問1は、甲が、自己の所有する本件山林をAに売却し、その対抗要件(登記)
を経ないうちに、本件山林を乙にも売却し、乙への所有権移転登記を完了した事案
において、甲の罪責に関する論述を求めるものである。
まず、Aを被害者とする単純横領罪の成否について、事実関係を的確に分析し、
その既遂時期も意識した上で、その構成要件該当性を検討する必要がある。続いて、
乙を被害者とする詐欺罪の成否について、事実関係を的確に分析し、甲が乙に所有
権移転登記をする意思を有している場合であるにもかかわらず、財産的損害、ひい
ては(その点を要件に反映させた形での)欺く行為があるといえるのかという点を
意識した上で、その構成要件該当性を検討する必要がある。
設問2は、乙と丙が、共謀してAを殺害しようとしたところ、実行行為者乙が、
BをAであると誤認し、しかもBが背負っていたCの存在を認識せずに、B及びC
を殺害した事案において、乙及び丙の罪責に関する論述を求めるものである。
まず、乙について、具体的事実の錯誤に関する自説に基づき、事実関係を的確に
分析して、成立する罪名及び罪数を検討する必要がある。続いて、丙について、乙
を制止しようとした行為に関し、共犯関係の解消を検討した上で、解消が認められ
ないとした場合は、共犯の錯誤に関する自説に基づき、事実関係を的確に分析して、
成立する罪名及び罪数を検討する必要がある。
いずれについても、刑法の基本的な概念に関する正確な理解を前提に、事実関係
を的確に分析する能力や、論理的一貫性を保ちつつ具体的に当てはめを行う能力が
問われている。
参考答案と AI 採点
この問題の参考答案(出題の趣旨と照合済み)は Pro で読めます。自分で答案を書けば、論点の一覧に沿って AI が採点し、参考答案と項目ごとに見比べられます。
答案を書いて AI 採点する出典:法務省「令和7年予備試験」(問題文・出題の趣旨。表示のため改行等を整えています)。論点の一覧・参考答案は AI を用いて X-Law合同会社が作成したもので、誤りを含む可能性があります。
