令和6年 予備試験 論文式 民事訴訟法 出題の趣旨・論点・解説
問題
[民事訴訟法](〔設問1〕と〔設問2〕の配点の割合は、1:1)
論点の一覧
出題の趣旨をもとに、採点で問われる点を整理したものです(配点は 100 点満点に換算した目安)。
設問1
- 法157条1項の趣旨・要件の摘示(①時機に後れた提出、②故意・重過失、③訴訟の完結の遅延)6点・簡潔に
- ①「時機に後れた」の判断——争点整理手続(弁論準備手続)終結後・人証調べ後の提出であること10点
- 相殺の抗弁の特殊性の考慮(自働債権を犠牲にする抗弁であること・判例が基準時後の相殺権行使を請求異議事由としていること)とそれに対する評価12点
- ②故意又は重大な過失の認定——174条・167条による説明義務との関係11点
- ③訴訟の完結を遅延させること8点
- 結論(却下すべきか)の提示2点・簡潔に
設問2
- 訴訟告知の効果の根拠条文(53条4項→46条)と要件の摘示8点
- 46条の「裁判の効力」の法的性質=参加的効力(判例・通説)とその内容10点
- 補助参加をしなかった被告知者に参加的効力を及ぼすことの正当化根拠6点
- 参加的効力の及ぶ客観的範囲(最判平成14年1月22日の理解)11点
- 本件への当てはめ——Aの代理権授与の主張の排斥11点
全体
- 論理的構成・文章表現5点
出題の趣旨(法務省公表)
〔設問1〕は、民事訴訟法(以下「法」という。)第157条第1項の「時機に
後れた攻撃防御方法の却下」についての問題である。法第157条第1項の要件と
その適用に関する理解を、具体的な事例を通して問うものである。
〔設問1〕では、法第157条第1項が定める①時機に後れた、②故意又は重過
失、③訴訟の完結の遅延の各要件についての基本的な理解と事例に即した分析及び
検討が求められている。つまり、条文の基本的な理解を基に、事例において問題と
なっている攻撃防御方法が相殺の抗弁であること、また、この相殺の抗弁が争点整
理手続(弁論準備手続)の終了後に提出されたものであり、争点整理手続の終了前
に提出することができなかった理由の説明を求められている(法第174条、第1
67条)ことなどを踏まえて、これらが法第157条第1項のどの要件と関連して
くるのかを検討し、その適用の有無について論理的かつ説得的な結論を導くことが
期待されている。
〔設問2〕は、訴訟告知の効果に関する問題である。訴訟告知を受けたものの補
助参加をしなかった者に対するその効果についての理解を、具体的な事例を通して
問うものである。
つまり、〔設問2〕では、まず、法第53条第4項により法第46条の規定の適
用があることから、法第46条に規定する補助参加人に対する裁判の効力が訴訟告
知によって被告知者に及ぶ要件の検討が求められる。その検討の際には、補助参加
人に対する裁判の効力について、判例・通説は共同の訴訟追行を基礎とする参加的
効力と解するが、これに基づく場合には、その参加的効力の内容及び補助参加をし
ていない被告知者に参加的効力を及ぼすことを正当化する根拠についても検討する
ことが必要になろう。
その上で、告知者と被告知者との関係性を踏まえて、訴訟告知による参加的効力
が生ずるとする場合には、参加的効力の及ぶ客観的範囲を具体的に明らかにした上
で、後訴におけるAの主張が排斥されるかを論ずることが求められている。その際
には、判例(最判平成14年1月22日判時1776号67頁)の理解を踏まえ
て、事例に即した丁寧な論述をすることが期待されている。
なお、補助参加人に対する裁判の効力につき判例・通説の立場をとらない場合
も、その理由及び事例に関する論述が論理的か否かが評価される。
参考答案と AI 採点
この問題の参考答案(出題の趣旨と照合済み)は Pro で読めます。自分で答案を書けば、論点の一覧に沿って AI が採点し、参考答案と項目ごとに見比べられます。
答案を書いて AI 採点する出典:法務省「令和6年予備試験」(問題文・出題の趣旨。表示のため改行等を整えています)。論点の一覧・参考答案は AI を用いて X-Law合同会社が作成したもので、誤りを含む可能性があります。
