令和6年 予備試験 論文式 憲法 出題の趣旨・論点・解説
問題
[憲 法]
論点の一覧
出題の趣旨をもとに、採点で問われる点を整理したものです(配点は 100 点満点に換算した目安)。
設問1
- 議論枠組みの設定①——私人間の問題であることの確認と憲法の私人間効力(三菱樹脂事件)10点
- C神社祭事の宗教性の認定(伝統文化的側面との関係)8点
- A町内会の性格——実質的に公共的事務を担うこと/事実上の強制加入団体であること10点
- 認可地縁団体の「目的の範囲」(地方自治法260条の2第1項)内か——南九州税理士会事件等を踏まえた検討13点
- 氏子である会員Gらの信教の自由・集落の祭事継続の利益との調整と結論8点
設問2
- 協力義務の限界に関する判断枠組み(国労広島地本事件)13点
- Xの信教の自由(宗教的活動への協力を強制されない自由)の重要性10点
- 一律徴収の可否に関する当てはめ(事務の便宜、代替手段、会費の構造)12点
全体
- 会員E・F・G・Hの各意見への応答(法律家としての意見書という設定への適合)5点・簡潔に
- 論理的構成・文章表現11点
出題の趣旨(法務省公表)
本問は、団体と団体の構成員をめぐる憲法上の論点に関する問題である。
本問で、C神社の祭事を、宗教というよりA集落の伝統と位置付ける住民の存在
はあるが、C神社は氏神を祀る神社であり、神事を含めた祭事挙行に関わる宗教性
は否定しえない。とはいえA町内会は私的団体であり、政教分離原則(憲法第20
条、第89条)は直接には関係せず、私人と私人の間の問題である。このことを踏
まえた上で、議論枠組みを設定する必要がある。その際、判例としては三菱樹脂事
件(最高裁大法廷判決昭和48年12月12日民集27巻11号1536頁)を意
識することが求められる。
その上で、A町内会やA町内会とほぼ同一の集団としての氏子集団の活動と、構
成員である会員(会員となる者も含む。)の信教の自由(憲法第20条)との問題
を調整することとなるが、A町内会は実質的に公共的な事務を担っており、また事
実上の強制加入団体であることにも注意を払う必要がある。
判断枠組みについて、たとえば国労広島地本事件(最高裁第三小法廷判決昭和5
0年11月28日民集29巻10号1698頁)や、南九州税理士会事件(最高裁
第三小法廷判決平成8年3月19日民集50巻3号615頁)等の判例を踏まえて
検討することが求められる。
具体的に、設問で求められている①神社での祭事挙行費の町内会費からの支出、
②町内会会員の信教の自由と協力義務の限界、を考えるに当たっては、認可地縁団
体としての目的(地方自治法第260条の2第1項)の範囲内であるか否か、範囲
内であるとして、祭事挙行費相当も含む町内会費の一律徴収に応じる協力義務を課
しうるか否かを論ずることになる。
参考答案と AI 採点
この問題の参考答案(出題の趣旨と照合済み)は Pro で読めます。自分で答案を書けば、論点の一覧に沿って AI が採点し、参考答案と項目ごとに見比べられます。
答案を書いて AI 採点する出典:法務省「令和6年予備試験」(問題文・出題の趣旨。表示のため改行等を整えています)。論点の一覧・参考答案は AI を用いて X-Law合同会社が作成したもので、誤りを含む可能性があります。
