令和6年 予備試験 論文式 行政法 出題の趣旨・論点・解説
問題
[行政法]
論点の一覧
出題の趣旨をもとに、採点で問われる点を整理したものです(配点は 100 点満点に換算した目安)。
設問1
- 原告適格の判断枠組み(行訴法9条1項「法律上の利益を有する者」の意義・法律上保護された利益説・同条2項の考慮事項)10点
- 農地法5条2項4号等の趣旨・目的の解釈(周辺農地の営農条件の保護)10点
- 一般的公益への吸収解消にとどまらず個別的利益としても保護されているとの論証(被侵害利益の内容・性質・程度、保護される者の範囲の画定)8点
- Xへのあてはめ(事実の摘示と評価)7点
設問2(1)
- 本件処分の農地法適合性(5条2項4号の要件違反)10点
- 国家賠償法1条1項の「違法」の判断枠組みと本件へのあてはめ10点
- 「過失」の主張(調査確認義務違反)10点
設問2(2)
- 行訴法37条の2第1項「重大な損害を生ずるおそれ」9点
- 補充性(「その損害を避けるため他に適当な方法がないとき」)7点
- 農地法51条1項の「違反転用者等」該当性8点
- 「土地の農業上の利用の確保及び他の公益並びに関係人の利益を衡量して特に必要があると認めるとき」の充足6点
全体
- 論理的構成・条文の正確な引用・文章表現5点・簡潔に
出題の趣旨(法務省公表)
本問は、農地法第5条第1項の許可がなされたことによって第三者である農家が
農業上の被害を受けたという事実に基づいて、取消訴訟の原告適格及び義務付け訴
訟に特有の訴訟要件について基本的な理解を試すとともに、国家賠償法第1条第1
項の違法及び過失並びに個別法の処分要件の充足性について事案に応じて論じるこ
とができるかどうかを試す趣旨の問題である。
設問1は、農地法第5条第1項の許可の取消訴訟における第三者の原告適格を問
うものである。判例の採用する法律上保護された利益説の立場から、当該許可に関
する農地法の規定が第三者の利益を個別的利益としても保護する趣旨を有すること
を指摘した上で、原告適格を肯定する論述が求められる。
設問2(1)は、行政処分によって損害が発生した場合における、国家賠償法第
1条第1項の違法及び過失に関する主張を問うものである。本件処分が農地法の規
定に適合しないものであることを指摘し(なお、職務行為基準説の立場に立って違
法性を認定する場合であっても、「公権力の行使」である本件処分が法律要件に違
反して行われたということが前提となる。)、このことを踏まえた上で国家賠償法
第1条第1項の違法及び過失があるということについて、自覚的に論じなければな
らない。本問及び設問2(2)では、設問1における原告適格が認められること、
すなわち本件処分によって農地法上保護された原告の利益が侵害されることを前提
として論述することが求められる。
設問2(2)は、行政事件訴訟法第37条の2第1項の要件及び農地法第51条
第1項の処分要件の充足を問うものである。前者に関しては「重大な損害」要件及
び補充性の要件の充足を、後者に関しては「違反転用者等」該当性及び「土地の農
業上の利用の確保及び他の公益並びに関係人の利益を衡量して特に必要があると認
めるとき」という要件の充足をそれぞれ論じることが求められる。
参考答案と AI 採点
この問題の参考答案(出題の趣旨と照合済み)は Pro で読めます。自分で答案を書けば、論点の一覧に沿って AI が採点し、参考答案と項目ごとに見比べられます。
答案を書いて AI 採点する出典:法務省「令和6年予備試験」(問題文・出題の趣旨。表示のため改行等を整えています)。論点の一覧・参考答案は AI を用いて X-Law合同会社が作成したもので、誤りを含む可能性があります。
