令和2年 予備試験 論文式 商法 出題の趣旨・論点・解説
問題
[商 法]
論点の一覧
出題の趣旨をもとに、採点で問われる点を整理したものです(配点は 100 点満点に換算した目安)。
設問1
- 本件買取りの乙社における利益相反取引(自己のためにする直接取引・会社法356条1項2号)該当性10点
- 乙社の唯一の株主である甲社の代表取締役Aによる承認の評価8点
- Bの乙社に対する損害賠償責任(423条1項・3項、428条1項)8点
- 多重代表訴訟(847条の3)による乙社のBに対する責任追及の可否12点
- 完全親会社の代表者Aの同意のみでは特定責任を免除できないこと(847条の3第10項)4点・簡潔に
- Aの甲社に対する責任① 子会社管理に関する任務懈怠8点
- Aの甲社に対する責任② 承認せしめた行為の任務懈怠性と甲社の損害8点
- Aに対する株主代表訴訟(847条)の方法5点・簡潔に
設問2
- 甲社による自己株式取得の手続(特定の株主からの取得)12点
- 自己株式取得の財源規制4点・簡潔に
- 甲社による子会社(丙社)株式の譲渡手続(467条1項2号の2)10点
- 丙社における譲渡制限株式の譲渡承認手続(136条・139条)6点
全体
- 論理的構成・条文摘示・文章表現5点
出題の趣旨(法務省公表)
設問1では,本件買取りに関するBの乙社に対する責任及びAの甲社に対する責
任の有無と,それをCが甲社の株主として追及する方法を検討することが求められ
ている。Bの乙社に対する責任については,本件買取りは乙社における利益相反取
引(自己のためにする直接取引。会社法第356条第1項第2号)に当たるが,乙
社の唯一の株主である甲社の代表取締役Aによる承認を得ていることを,Bの乙社
に対する責任の有無との関係でどう評価するかがポイントとなる。この場合,当該
Aの同意のみではBの乙社に対する責任(特定責任)を免除することはできないこ
とについても理解しておく必要がある(会社法第847条の3第10項)。Aの甲
社に対する責任については,不適切な子会社管理であるとして任務懈怠に当たるか
否かや,甲社をして乙社における利益相反取引に当たる本件買取りについて同意・
承認せしめたことが任務懈怠に当たるか否かなどを検討した上で,甲社に生じた損
害をどのように考えるべきかが問題となる。また,以上の責任をCが甲社の株主と
して追及するには,乙社との関係ではいわゆる多重代表訴訟(会社法第847条の
3)を,甲社との関係では株主代表訴訟(会社法第847条)を提起することにな
るが,特に前者についてその可否を検討することが求められる。
設問2では,本件合意の内容を実現させる手続として,甲社における自己株式の
取得の手続(会社法第156条等)及び子会社株式の譲渡の手続(会社法第467
条第1項第2号の2)並びに丙社における譲渡制限株式の譲渡承認手続(会社法第
139条)について説明することが求められる。
参考答案と AI 採点
この問題の参考答案(出題の趣旨と照合済み)は Pro で読めます。自分で答案を書けば、論点の一覧に沿って AI が採点し、参考答案と項目ごとに見比べられます。
答案を書いて AI 採点する出典:法務省「令和2年予備試験」(問題文・出題の趣旨。表示のため改行等を整えています)。論点の一覧・参考答案は AI を用いて X-Law合同会社が作成したもので、誤りを含む可能性があります。
