令和2年 予備試験 論文式 憲法 出題の趣旨・論点・解説
問題
[憲 法]
論点の一覧
出題の趣旨をもとに、採点で問われる点を整理したものです(配点は 100 点満点に換算した目安)。
全体
- 取材の自由の憲法上の位置付け(21条1項・報道の自由との関係、関連判例の参照)10点
- 本件立法による制約の内容・態様の特定8点
- 立法目的(犯罪被害者等の私生活の平穏の確保)の認定とその重要性の評価12点
- 審査基準(判断枠組み)の定立12点
- 目的と手段の適合性(手段が目的に資するか)5点・簡潔に
- 手段の過剰性①——報道の内容・性質、犯罪の種類、被害者等の立場を問わない一律禁止12点
- 手段の過剰性②——取材目的での「接触」までの禁止7点
- 同意制度の評価と、捜査機関を同意確認の主たるルートとすることの問題性8点
- 犯罪被害者等の心情の変化可能性・取材者とのコミュニケーションの遮断8点
- 段階的規制(命令前置・解除制度)の評価と刑罰による担保8点
- 犯罪被害者等に取材に応じる義務がないことの指摘3点・簡潔に
- 論理的構成・文章表現(保護範囲→制約→審査基準→あてはめ→結論の一貫性)7点
出題の趣旨(法務省公表)
本問は,犯罪被害者等の私生活の平穏の確保を目的とする取材の自由の制限につ
いて,その憲法適合性を問うものである。取材の自由を,関連判例も参照しつつ,
表現の自由との関係で適切に位置付けた上で,その制約の憲法適合性に関する判断
枠組みを的確に定立し,本問の立法が憲法に適合するか否かについて,その目的と
手段を評価して判断することが求められる。
一方で,犯罪被害者等の私生活の平穏の確保は,それをある程度限定的に捉える
ならば,取材活動を制約する立法目的として十分に重要なものでありえよう。また,
犯罪被害者等にはそもそも取材に応じる義務はない。加えて,本問の立法による処
罰は命令の発出を経た段階的なものとなっている。
他方で,私生活の平穏ということを幅広く理解すれば,取材活動を制約する根拠
としてこれを直ちに承認することは困難である。また,基本的には公共性を有する
はずの犯罪報道について,本問の立法は,当該報道の内容や性質,犯罪の種類や犯
罪被害者等の立場などにかかわらずに,取材活動を,取材目的での接触を行うこと
についてまで,同意のない限り一律に禁止し,命令違反については刑罰をもって臨
んでいる。
解答に当たっては,以上のような諸点について類型的・具体的に想定をして検討
することが求められよう。捜査機関を同意確認のための主たるルートとすることの
問題性や,犯罪被害者等の心情が時間とともに,また,取材者とのコミュニケーシ
ョンの中で変化する可能性についても,考慮して論じることが期待される。
参考答案と AI 採点
この問題の参考答案(出題の趣旨と照合済み)は Pro で読めます。自分で答案を書けば、論点の一覧に沿って AI が採点し、参考答案と項目ごとに見比べられます。
答案を書いて AI 採点する出典:法務省「令和2年予備試験」(問題文・出題の趣旨。表示のため改行等を整えています)。論点の一覧・参考答案は AI を用いて X-Law合同会社が作成したもので、誤りを含む可能性があります。
