令和元年 予備試験 論文式 行政法 出題の趣旨・論点・解説
問題
[行政法]
論点の一覧
出題の趣旨をもとに、採点で問われる点を整理したものです(配点は 100 点満点に換算した目安)。
設問1
- 行訴法9条1項「法律上の利益を有する者」の判断枠組み(処分の相手方以外の第三者の原告適格)12点
- 根拠法規(条例・規則)による景観利益の保護の有無11点
- 根拠法規による生活・健康(安眠)利益の保護の有無11点
- 一般的公益に解消されない個別的利益といえるか(景観利益)10点
- 一般的公益に解消されない個別的利益といえるか(安眠・健康利益)11点
- A県の反論の想定とそれに対する応答という構成5点・簡潔に
設問2
- 基準1が委任命令であり委任の趣旨に反すれば無効となること10点
- 条例が許可制度を設けた趣旨(委任の趣旨)の具体的検討13点
- 基準1の定め方の委任の趣旨との矛盾(距離のみを要件とすること)12点
全体
- 論理的構成・条文の正確な引用・文章表現5点・簡潔に
出題の趣旨(法務省公表)
設問1においては,A県屋外広告物条例(以下「条例」という。)に基づく広告
物設置等の許可処分(以下「本件許可処分」という。)について,それにより景観
や生活・健康が害されることを主張する隣地居住者の原告適格を,当該原告の立場
から検討することが求められる。
まず,行政事件訴訟法第9条第1項所定の「法律上の利益を有する者」に関する
最高裁判例で示されてきた判断基準について,第三者の原告適格の判断に即して,
正しく説明されなければならない。
その上で,原告が主張する景観と生活・健康(安眠)に関する利益について,そ
れぞれ,本件許可処分の根拠法規である条例やA県屋外広告物条例施行規則(以下
「規則」という。)によって保護されているものであることが,許可の要件や目的
などに即して,具体的に説明されなければならない。
さらに,これらの利益について,それらが一般的な公益に解消しきれない個別的
利益といえることが,その利益の内容や範囲等の具体的な検討を通じて,説明され
なければならない。
設問2においては,許可地域等において広告物等と鉄道等との距離を要件とする
規則所定の許可基準について,条例がこれを委任した趣旨に適合し委任の範囲内に
あるかを,その無効を主張する原告の立場から検討することが求められる。
まず,この規則が定める許可基準が条例の委任に基づいて定められた委任命令で
あり,条例の委任の趣旨に反すれば無効となることが明確にされなければならない。
つぎに,条例の委任の趣旨,言い換えれば条例が許可制度を設けた趣旨について,
目的規定,許可地域等の定め方など,条例の規定に照らして,具体的に検討されな
ければならない。
最後に,こうした目的に照らして,鉄道から広告物等が見通せるか否かを問題に
することなく,それとの距離を要件とする許可基準の定め方につき,これが条例の
委任の趣旨と矛盾することから,これを定める規則が無効であるとの結論が導かれ
るべきこととなる。
参考答案と AI 採点
この問題の参考答案(出題の趣旨と照合済み)は Pro で読めます。自分で答案を書けば、論点の一覧に沿って AI が採点し、参考答案と項目ごとに見比べられます。
答案を書いて AI 採点する出典:法務省「令和元年予備試験」(問題文・出題の趣旨。表示のため改行等を整えています)。論点の一覧・参考答案は AI を用いて X-Law合同会社が作成したもので、誤りを含む可能性があります。
