平成24年 司法試験 論文式 刑法 出題の趣旨・論点・解説
問題
〔第1問〕(配点:100)
論点の一覧
出題の趣旨・採点実感をもとに、採点で問われる点を整理したものです(配点は 100 点満点に換算した目安)。
本件抵当権設定行為(甲・A社に対する罪責)
- 業務上横領罪と背任罪の区別,業務上横領罪の基本的構成要件(「業務」「自己の占有する他人の物」)の解釈14点
- 抵当権設定が「横領」行為に当たるか,不動産横領の既遂時期8点
- 不法領得の意思,社員総会の承認(委託の趣旨違背)5点
本件社員総会議事録作成行為
- 私文書偽造罪(刑法159条1項)の成否——「偽造」「作成者」「作成名義人」,有印・無印10点
- 偽造私文書行使罪(刑法161条1項)4点・簡潔に
本件売却行為(甲・A社に対する罪責)
- 横領物に対する再度の横領(業務上横領罪の成否)10点
- 抵当権設定による業務上横領罪と売却による業務上横領罪の罪数処理5点
本件売却行為(甲・Dに対する罪責)
- Dに対する背任罪(刑法247条)の成否12点
乙の罪責
- 共同正犯か教唆犯か(共謀の認定と事実の評価)12点
- 共犯と身分(刑法65条1項・2項)8点
- 乙に成立する犯罪の罪数処理3点・簡潔に
その他
- Dに対する詐欺罪・Eに対する詐欺罪の検討(簡潔に)3点・簡潔に
全体
- 論理的構成・事実の評価・文章表現6点
出題の趣旨(法務省公表)
本問は,後見開始の審判及び後見人選任の準拠法の決定並びに被後見人による認知に対す
る後見人の同意に適用される準拠法の決定と適用を問うものである。さらに,死後認知の準
拠法の決定について,いわゆる選択的連結と反致に関する論述も求めている。
設問1の小問(1)は,法の適用に関する通則法(以下「通則法」という。)第5条の解釈
- 適用を問うものである。
設問1の小問(2)は,外国人を被後見人として日本の裁判所が後見開始の審判をした場
合に,後見人の選任の準拠法が何かを問う問題であり,通則法第35条第2項第2号を特定
しなければならない。
設問1の小問(3)は,被後見人が認知者として任意認知をする場合に,その後見人の同
意の要否の問題に適用される準拠法の決定と適用を問うている。認知の問題として性質決定
した上で,通則法第29条第1項前段と同条第2項前段との関係を明らかにして,準拠法を
決定しなければならない。
設問2については,まず,死後認知の出訴期間が認知の準拠法によるべき問題であるとの
前提の下に,通則法第29条第1項前段の規定の他に通則法第29条第3項の規定と結合し
て理解される同条第2項前段の規定が適用され得ることを指摘しなければならない。これら
の規定に従えば選択的な関係にある連結基準がいずれも外国法を本国法として指示している
ことを確認した後に,当該外国の国際私法規定によると日本法が指定され得ることから,通
則法第41条に従った反致の可能性について論ずることが求められている。
参考答案と AI 採点
この問題の参考答案(出題の趣旨と照合済み)は Pro で読めます。自分で答案を書けば、論点の一覧に沿って AI が採点し、参考答案と項目ごとに見比べられます。
答案を書いて AI 採点する出典:法務省「平成24年司法試験」(問題文・出題の趣旨。表示のため改行等を整えています)。論点の一覧・参考答案は AI を用いて X-Law合同会社が作成したもので、誤りを含む可能性があります。
