平成30年 予備試験 論文式 刑法 出題の趣旨・論点・解説
問題
[刑 法]
論点の一覧
出題の趣旨をもとに、採点で問われる点を整理したものです(配点は 100 点満点に換算した目安)。
甲の罪責(1・横領罪)
- 横領罪の客体性――「他人の物」性と委託信任関係8点
- 「自己の占有」――預金による占有の肯否(擬律判断)12点
- 横領行為・不法領得の意思8点
甲の罪責(1・詐欺罪)
- 銀行に対する詐欺罪(1項詐欺)の成否8点
乙の罪責(1)
- 500万円を受領・費消した乙の罪責3点・簡潔に
甲・乙の罪責(2・念書)
- 2項強盗の客体――債権放棄の念書と「財産上不法の利益」・処分行為10点
- 暴行・脅迫の程度(反抗抑圧)と因果関係8点
- 甲乙の共謀共同正犯と乙の過剰行為(共謀の射程)10点
乙の罪責(3・現金10万円)
- 現金10万円の取得についての強盗罪(1項)の成否10点
甲の罪責(3・現金10万円)
- 共犯関係の解消――甲が10万円について罪責を負うか12点
総括
- 罪数処理と結論の提示5点・簡潔に
全体
- 論理的一貫性・事実の分析と文章表現6点
出題の趣旨(法務省公表)
本問は,⑴甲が,Vから投資のための前渡金として預かった現金500万円を,
Vとの約定により甲名義の定期預金口座に預け入れて保管していたところ,Vに無
断で前記定期預金を解約し,その払戻金を自らの借入金の返済に充てて流用したこ
と,⑵その後,Vから前記500万円の返還を迫られた甲が乙と共にV方を訪れ,
各々手に持ったサバイバルナイフをVの目の前に示したり,乙がVの胸倉をつかん
でVの喉元に同ナイフの刃先を突き付けたりして,「甲とVの間には一切の債権債
務関係はない」という内容の念書をVに無理矢理作成させたこと,⑶その際,乙が
Vに迷惑料として10万円の支払を要求したところ,甲は,これを制止し,乙をV
方から外へ連れ出した上,同ナイフを取り上げて立ち去ったものの,その直後に乙
がV方内に戻り,Vの下から現金10万円を持ち去ったことを内容とする事例につ
いて,甲及び乙の罪責に関する論述を求めるものである。
⑴については,甲には銀行に対する正当な払戻権限があることを踏まえて,甲に
おける現金500万円に対する横領罪の成否について,預金の占有に関する擬律判
断を含め,その構成要件該当性を検討し,⑵及び⑶については,甲及び乙における
念書及び現金10万円に対する強盗罪の成否について,各構成要件該当性のほか,
甲・乙間における共謀に基づく共同正犯の成立範囲や共犯関係の解消の有無を検討
する必要があるところ,事実を的確に分析するとともに,横領罪及び強盗罪の各構
成要件,共犯者による過剰行為がなされた場合の共同正犯の成否等に関する基本的
理解と具体的事例への当てはめが論理的一貫性を保って行われていることが求めら
れる。
参考答案と AI 採点
この問題の参考答案(出題の趣旨と照合済み)は Pro で読めます。自分で答案を書けば、論点の一覧に沿って AI が採点し、参考答案と項目ごとに見比べられます。
答案を書いて AI 採点する出典:法務省「平成30年予備試験」(問題文・出題の趣旨。表示のため改行等を整えています)。論点の一覧・参考答案は AI を用いて X-Law合同会社が作成したもので、誤りを含む可能性があります。
