平成28年 司法試験 論文式 刑事訴訟法 出題の趣旨・論点・解説
問題
〔第2問〕(配点:100)
論点の一覧
出題の趣旨・採点実感をもとに、採点で問われる点を整理したものです(配点は 100 点満点に換算した目安)。
設問1
- 職務質問から捜査への移行の把握と根拠条文(刑訴法197条1項)の指摘4点
- 強制処分と任意処分の区別の判断枠組みの定立7点
- 強制処分該当性のあてはめ(段階を分けた検討・制約される利益の特定)9点
- 任意処分の限界(捜査比例原則)の規範定立4点
- 任意処分としての相当性のあてはめ(嫌疑の高まり・留め置きの目的の変容)8点
設問2
- 刑訴法39条3項本文「捜査のため必要があるとき」の解釈6点
- 39条3項ただし書の解釈(本文との条文構造・初回接見の重要性)6点
- 下線部①(弁解録取手続中を理由とする午前11時への指定)の適法性6点
- 下線部②(取調べ実施を理由とする午後零時30分以降への変更)の適法性7点
設問3
- 伝聞法則の意義と適用場面(要証事実との関係)6点
- 要証事実の特定と二段階の推認過程の分析9点
- 心理状態供述部分の検討と証拠能力の結論6点
設問4
- 被告人・弁護人に主張制限規定が置かれていないことの指摘5点
- 公判前整理手続の趣旨を踏まえた295条1項による制限の基準定立6点
- 本件事実へのあてはめ(争点の把握と具体的事情の分析)6点
全体
- 論理的構成・文章表現・条文及び判例の正確な引用5点
出題の趣旨(法務省公表)
本問は,渉外契約の一方当事者につき法人格否認が問題となる事案を素材として,国際私法
及び国際民事訴訟法の基礎的理解とその応用力を問うものである。
設問1は,契約当事者とその親会社とを共同被告とする訴えにつきわが国の裁判所が国際裁
判管轄権を有するか否かを問う問題である。「手続は法廷地法による」との法原則の下でわが
国の民事訴訟法第3条の2以下の諸規定がどのように適用されるかを適切に説明することが求
められる。
設問2は,親会社に対して契約責任が追及される場合の準拠法が何かを問う問題である。契
約当事者の法人格が否認されるか否かという論点と親会社が当該債務の履行責任を負うか否か
という論点との関係をいかに理解するか(同一論点の言い換えとみるか,先決問題対本問題と
して理解するか)に応じて,法律構成は異なり得る。法人格否認の問題について,これを実質
法上の法律構成とは別に,抵触法上の問題として,その法律構成(単位法律関係,法性決定,
連結点等)をどのように考えるか(法人従属法説,個別原因関係準拠法説他)等々,触れるべ
き論点は少なくない。法律構成のいかんにかかわらず,それぞれの根拠を示しつつ,準拠法決
定の過程を段階を追って正確に説明することが求められる。
設問3は,約定された支払通貨と異なる通貨での支払が認められるか否かの準拠法が何かを
問う問題である。債権準拠法説と履行地法説との対立が知られているが,ここでも,どのよう
な根拠に基づいて準拠法を決定するかを丁寧に説明することが期待される。
参考答案と AI 採点
この問題の参考答案(出題の趣旨と照合済み)は Pro で読めます。自分で答案を書けば、論点の一覧に沿って AI が採点し、参考答案と項目ごとに見比べられます。
答案を書いて AI 採点する出典:法務省「平成28年司法試験」(問題文・出題の趣旨。表示のため改行等を整えています)。論点の一覧・参考答案は AI を用いて X-Law合同会社が作成したもので、誤りを含む可能性があります。
