令和2年 予備試験 短答式 刑法 第5問 解説
問題
結果的加重犯について,学生A及びBが次の【会話】のとおり議論している。【会話】中の①から⑧までの( )内に後記アからスまでの【語句群】の中から適切なものを選んだ場合,正しいものの組合せは,後記1から5までのうちどれか。なお,①から⑧までの( )内にはそれぞれ異なる語句が入る。【会 話】学生A.結果的加重犯について,判例は,基本犯と加重結果との間に(①)があれば足りるとしていると解されていますね。学生B.判例の立場は(②)の点から疑問があります。私は,加重結果の発生について行為者に(③)がなければ,結果的加重犯の成立を認めることは許されないと考えます。学生A.確かに,判例が求めている(①)を単なる(④)と解するのであれば,(②)の点から問題だと思いますが,私は(①)の有無については(⑤)が認められるか否かを基準に考えますので,(②)の点も問題ないと考えます。ところで,あなたのように加重結果の発生について行為者に(③)を要求するのであれば,加重結果の(⑥)があることが必要となりますが,誰を基準にそれを考えるのですか。学生B.(⑥)は(⑦)の前提要件であることから客観的に判断すべきであり,それゆえ,(⑧)を基準にすべきと考えます。学生A.そうすると,私の見解でも,(⑤)の有無の判断の基礎となる事情の一つとして,行為の時点において(⑧)が認識可能であった事情を考慮するので,あなたの見解と変わりはないのではないですか。【語句群】
ア.故意 イ.過失 ウ.注意義務 エ.期待可能性オ.予見可能性 カ.一般人 キ.行為者 ク.因果関係ケ.条件関係 コ.実行行為性 サ.相当因果関係 シ.責任主義ス.法益保護主義
- ①①ク ⑤コ
- ②②ス ④ケ
- ③②シ ⑦ア
- ④③イ ⑧カ正解
- ⑤⑤サ ⑥エ
解説
要点
結果的加重犯の判例は基本犯と加重結果の間の『因果関係』(その内容を相当因果関係と解するか単なる条件関係と解するかは理解が分かれる)で足りるとする一方、学説の過失必要説は加重結果について予見可能性という客観的要件を一般人基準で判断し、その上で行為者の過失を問う、という論理構造を押さえること。
結論
選択肢4(③イ・⑧カ)が正しい。結果的加重犯につき加重結果への過失を要求する見解(Bの立場)では、③には「過失」(イ)が入り、加重結果の予見可能性は客観的に判断すべきだから⑧には「一般人」(カ)が入る。他の選択肢は空欄に入れるべき語句を誤って組み合わせている。
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出典:法務省「令和2年予備試験」(問題文は表示のため改行等を整えています)。解説は AI を用いて作成し、条文との照合と再検証を経ていますが、誤りを含む可能性があります。
