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令和2年 予備試験 短答式 刑事訴訟法 第15問 解説

令2予備 第15問刑事訴訟法捜索・差押え・検証の過去問

問題

GPS捜査(車両に使用者らの承諾なく秘かにGPS端末を取り付け,情報機器でその位置情報を検索し,画面表示を読み取って当該車両の所在と移動状況を把握する刑事手続上の捜査)に関する次のアからオまでの各記述のうち,正しいものは幾つあるか。後記1から6までのうちから選びなさい。ただし,判例がある場合には,それに照らして考えるものとする。 ア.GPS捜査は,個人のプライバシーの侵害を可能とする機器をその所持品に秘かに装着することによって行われるため,合理的に推認される個人の意思に反してその私的領域に侵入する捜査手法といえ,刑事訴訟法上,特別の根拠規定がなければ許容されない強制処分に当たる。 イ.GPS捜査は,その実施に当たり,処分を受ける者の反対意思が現実に表明されているわけではないため,個人の意思を制圧することはなく,任意処分として行うことができる。 ウ.GPS捜査によって生じる個人のプライバシーの侵害とは,GPS端末を秘かに装着した車両の位置情報を,継続的,網羅的に取得し,これを蓄積,分析することにより,その車両を使用する者の交友関係をはじめとする私生活上の情報全般を把握することをいい,一定期間にわたり車両の位置情報が取得された後初めてそのGPS捜査は強制処分と評価される。 エ.GPS捜査は,その実施に当たり,被疑事実と関係のない使用者の行動の過剰な把握を抑制する必要があるが,刑事訴訟法上,検証は10日を超えて実施できないとの規定があるため,検証許可状を取得すればこれを行うことができる。 オ.GPS捜査は,被疑者らに知られずに秘かに行うのでなければ意味がなく,処分を受ける者に対して事前の令状呈示を行うことは想定できないが,刑事訴訟法は,令状により行われる各強制処分について,令状を示すことができない場合に備え,処分の終了後遅滞なく,処分を受けた者に処分実施の事実を通知する手続を規定しているため,適正手続の保障という観点から問題が生じることはない。
  1. ①0個
  2. ②1個正解
  3. ③2個
  4. ④3個
  5. ⑤4個
  6. ⑥5個

解説

要点
GPS捜査大法廷判決(最大判平成29年3月15日)は、GPS捜査を『合理的に推認される個人の意思に反してその私的領域に侵入する』強制処分と位置付け、令状の発付を認める規定がない現状では検証許可状によっても行うことができず、立法的措置が望ましいとした。

結論

正しいのはアのみであり、選択肢2(1個)が正解である。GPS捜査は最大判平成29年3月15日により強制処分と位置付けられ、イ・ウ・エ・オはいずれも同判決の判示内容と食い違う。

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出典:法務省「令和2年予備試験」(問題文は表示のため改行等を整えています)。解説は AI を用いて作成し、条文との照合と再検証を経ていますが、誤りを含む可能性があります。