平成29年 予備試験 短答式 民法 第3問 解説
問題
時効に関する次のアからオまでの各記述のうち,判例の趣旨に照らし誤っているものを組み合わせたものは,後記1から5までのうちどれか。
ア.買主の売主に対する瑕疵担保による損害賠償請求権の消滅時効は,買主が目的物の引渡しを受けた時から進行を始める。
イ.遺留分権利者が減殺請求によって取得した不動産の所有権に基づく登記請求権は,時効によって消滅することはない。
ウ.相続財産に関しては,相続財産管理人が選任された場合でも,相続人が確定するまでの間は,時効は完成しない。
エ.主たる債務者がその債務について時効の利益を放棄した場合には,その保証人に対してもその効力を生ずる。
オ.債務者が,消滅時効完成後に債権者に対して債務を分割して支払う旨の申出をした場合には,時効完成の事実を知らなかったときでも,その後その時効を援用することは許されない。
- ①ア イ
- ②ア ウ
- ③イ オ
- ④ウ エ正解
- ⑤エ オ
解説
要点
時効の完成猶予・更新(旧:停止・中断)の効力は原則として相対的であり、時効利益の放棄も放棄した者にのみ効力が生じる。保証人は主債務者と独立して自ら時効を援用できる。また民法160条の3事由は6か月の猶予期間の起算点であることを押さえる。
結論
誤っているのはウとエであり、選択肢4が正しい。ウは、管理人が選任されればその時から6か月を経過することで時効が完成し得るのであって、相続人確定まで常に完成しないわけではない点で誤り、エは主債務者の時効利益の放棄が保証人には及ばない(相対効)とする判例に反する点で誤りである。
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出典:法務省「平成29年予備試験」(問題文は表示のため改行等を整えています)。解説は AI を用いて作成し、条文との照合と再検証を経ていますが、誤りを含む可能性があります。
