平成27年 予備試験 短答式 民法 第9問 解説
問題
AがBに対して融資をしていたところ,Bがその所有する建物をBの妻Cに贈与し,その旨の所有権移転登記手続をしたことから,Aが詐害行為取消訴訟を提起した。この場合に関する次のアからオまでの各記述のうち,判例の趣旨に照らし正しいものを組み合わせたものは,後記1から5までのうちどれか。
ア.Aは,BからCへの所有権移転登記の抹消登記手続を請求することができるほか,CからAへの所有権移転登記手続を請求することもできる。
イ.Aは,BからCへの所有権移転登記の抹消登記手続を請求することなく,BC間の贈与契約の取消しを請求することができる。
ウ.Aは,詐害行為の取消しを請求するに際しては,B及びCの両方を被告として訴えを提起しなければならない。
エ.Aは,BC間の贈与契約が債権者であるAを害すること及びそのことをB及びCが知っていたことを主張・立証しなければならない。
オ.Aは,BC間の贈与契約の当時Bが無資力であったことを主張・立証すれば足り,詐害行為取消訴訟の口頭弁論終結時までにBの資力が回復したことは,Cが主張・立証しなければならない。
- ①ア ウ
- ②ア エ
- ③イ エ
- ④イ オ正解
- ⑤ウ オ
解説
要点
詐害行為取消訴訟は受益者(転得者)のみを被告とし債務者は被告としない(債務者には訴訟告知が必要)、不動産の原状回復は抹消登記等により債務者名義に戻すべきで自己名義への移転登記は求められない、無資力は行為時に存在すれば足りその後の資力回復は被告側の抗弁事項、という判例法理を押さえる。
結論
正しいのはイとオであり、選択肢4が正解である。詐害行為取消権は取消しのみを求める訴えも適法であり(イ)、無資力は行為時に存在すれば足りその後の資力回復は被告が抗弁として主張・立証すべき事項である(オ)。
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出典:法務省「平成27年予備試験」(問題文は表示のため改行等を整えています)。解説は AI を用いて作成し、条文との照合と再検証を経ていますが、誤りを含む可能性があります。
