平成26年 予備試験 短答式 民事訴訟法 第33問 解説
問題
訴えの利益に関する次の1から5までの各記述のうち,判例の趣旨に照らし誤っているものを2個選びなさい。
1.自らの所有する土地を継続的に不法に占有されている者が将来の賃料に相当する額の損害の賠償を求める訴えには,訴えの利益が認められる。
2.原告の所有権の確認を求める本訴に対し,反訴として提起された被告の所有権の確認を求める訴えには,訴えの利益が認められる。
3.遺言者がその生存中に受遺者に対し遺言の無効確認を求める訴えには,訴えの利益が認められる。
4.債務不存在の確認を求める本訴に対し,当該債務の履行を求める給付の反訴が提起されたときは,本訴の訴えの利益は失われる。
5.婚姻取消訴訟の係属中に,当該婚姻が離婚により解消されても,訴えの利益は失われない。
※ 該当するものを2個選ぶ問題です。2個の組合せを選んでください。
- ①1と2
- ②1と3
- ③1と4
- ④1と5
- ⑤2と3
- ⑥2と4
- ⑦2と5
- ⑧3と4
- ⑨3と5正解
- ⑩4と5
解説
要点
確認の訴えの利益は『即時確定の法律上の利益』の有無で判断し、遺言のように遺言者の死亡によって初めて効力を生ずる事項は、生存中は現在の法律関係の不安を生じさせず確認の利益を欠く。また婚姻取消しの効力は将来に向かってのみ生ずる(民法748条1項)ため、先に離婚により婚姻が解消されたときは、特段の事情のない限り取消しを求める法律上の利益は失われる(最判昭和57年9月28日)。
結論
誤っているのは記述3と記述5であり、その組合せである選択肢9が正解である。遺言者生存中の遺言無効確認には確認の利益がなく、また婚姻取消訴訟の係属中に離婚により婚姻が解消されれば、特段の事情のない限り取消しを求める利益は失われるから、両記述とも「訴えの利益が認められる/失われない」とする点で誤りである。
この分野を、あなたの弱点に合わせて演習
無料で始める間違えた問題は忘れかけた頃に出し直し。論文の AI 採点も(Pro)。
出典:法務省「平成26年予備試験」(問題文は表示のため改行等を整えています)。解説は AI を用いて作成し、条文との照合と再検証を経ていますが、誤りを含む可能性があります。
