平成26年 予備試験 短答式 商法 第21問 解説
問題
取締役及び取締役会に関する次のアからオまでの各記述のうち,判例の趣旨に照らし誤っているものを組み合わせたものは,後記1から5までのうちどれか。
ア.取締役会を構成する取締役は,社外取締役であっても,取締役会に上程された事柄についてだけ監視するにとどまらず,代表取締役による会社の業務執行一般につき,これを監視する職務を有する。
イ.取締役会の開催に当たり,取締役の一部の者に対する招集通知を欠いた場合において,その取締役が出席してもなお決議の結果に影響がないと認めるべき特段の事情があるときは,その決議は有効である。
ウ.取締役会の定足数は,開会時に充足されただけでは足りず,討議及び議決の全過程を通じて維持されなければならない。
エ.代表取締役の解職に関する取締役会の決議については,その決議がその代表取締役に告知されて初めて解職の効果が生ずる。
オ.代表取締役が取締役会の決議を経ないで重要な業務執行に該当する取引をした場合には,特段の事情がない限り,その会社以外の者も,取締役会の決議を経ていないことを理由とするその取引の無効を主張することができる。
- ①ア ウ
- ②ア オ
- ③イ ウ
- ④イ エ
- ⑤エ オ正解
解説
要点
代表取締役の解職決議は本人への告知を要せず決議成立により効力を生じる(最判昭41.12.20)。取締役会決議を欠く重要な業務執行取引は原則有効で、相手方が決議を欠くことを知りまたは知り得べきときに限り無効(最判昭40.9.22)、かつ無効を主張できるのは原則として会社に限られ、会社以外の者は主張できない(最判平21.4.17)。
結論
誤っている記述はエとオであり,選択肢5が正しい。エは解職決議の効力発生時期についての判例の理解を誤っており,オは取締役会決議を欠く取引の無効主張権者に関する判例の理解を誤っている。
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出典:法務省「平成26年予備試験」(問題文は表示のため改行等を整えています)。解説は AI を用いて作成し、条文との照合と再検証を経ていますが、誤りを含む可能性があります。
