平成25年 予備試験 短答式 民事訴訟法 第32問 解説
問題
当事者適格に関する次のアからオまでの各記述のうち,判例の趣旨に照らし正しいものを組み合わせたものは,後記1から5までのうちどれか。
ア.XのYに対する貸金返還請求訴訟において,Yに金員を貸与したのがXではなくZであることが明らかとなった場合には,Xの訴えは原告適格を欠くものとして却下される。
イ.XのYに対する貸金返還請求訴訟において,訴訟物とされている貸金債権をXが訴えの提起後にZに譲渡したことが明らかとなった場合には,Xの訴えが原告適格を欠くものとして却下されることはない。
ウ.XのYに対する筆界(境界)確定の訴えにおいて,Yが筆界に争いのある隣接土地の賃借人である場合には,Xの訴えが被告適格を欠くものとして却下されることはない。
エ.Xが,Zに対する売買代金債権を被保全債権として,ZのYに対する貸金債権を代位行使して,Yに対して提起した貸金返還請求訴訟において,XのZに対する売買代金債権が存在しないことが明らかとなった場合には,Xの訴えは原告適格を欠くものとして却下される。
オ.株主Xの提起した株式会社の役員の解任の訴えにおいて,当該会社と解任対象とされた役員の双方を被告とした場合には,役員に対する訴えは被告適格を欠くものとして却下される。
- ①ア ウ
- ②ア エ
- ③イ エ正解
- ④イ オ
- ⑤ウ オ
解説
要点
給付訴訟の当事者適格は「自ら権利者・義務者であると主張する者」を基準に形式的に判断され、実体上の権利の有無は本案事項にすぎない。これに対し、債権者代位訴訟のような法定訴訟担当では、担当資格の基礎となる被保全債権の存在自体が訴訟要件(当事者適格の要件)となる点が異なる。
結論
正しいのはイとエであり、選択肢3が正解である。通常の給付訴訟では実体上の権利者でなくても原告適格は否定されず本案で処理されるのに対し、債権者代位訴訟では被保全債権の存在自体が原告適格の要件となる点がポイントである。
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出典:法務省「平成25年予備試験」(問題文は表示のため改行等を整えています)。解説は AI を用いて作成し、条文との照合と再検証を経ていますが、誤りを含む可能性があります。
