平成25年 予備試験 短答式 刑事訴訟法 第19問 解説
問題
次のⅠないしⅢの【見解】は,公訴時効の根拠に関してのものである。【見解】に関する後記アからオまでの【記述】のうち,誤っているものの組合せは,後記1から5までのうちどれか。【見 解】Ⅰ.時間の経過により犯罪行為の可罰性が消滅するので,訴追の対象としない。Ⅱ.時間の経過により証拠が散逸し,公正な審理を行うことができなくなるので,訴追の対象としない。Ⅲ.時間の経過により長期間訴追されなかったという被告人の法的地位の安定を図る必要があるので,訴追の対象としない。【記 述】
ア.Ⅰの見解に対しては,刑の軽重により,公訴時効が異なることを説明できないとの批判がある。
イ.Ⅰの見解に対しては,公訴時効完成後に公訴が提起された場合の判決が免訴という形式裁判であることを説明できないとの批判がある。
ウ.Ⅱの見解に対しては,犯人が国外にいる場合に公訴時効がその進行を停止することを説明できないとの批判がある。
エ.Ⅱの見解に対しては,法改正により,公訴時効の期間が延長された場合,特別の定めを置かない限り,既に行われた犯罪行為に対し,新法を適用することができないとの批判がある。
オ.Ⅲの見解に対しては,被告人の法的地位の安定は,正当な利益ないし権利といえるものではなく,公訴時効制度があることによる反射的利益にすぎないとの批判がある。
- ①ア ウ
- ②ア エ正解
- ③イ ウ
- ④イ オ
- ⑤エ オ
解説
要点
公訴時効の根拠論(実体法説・訴訟法説・被告人地位安定説)は、各説がどの現象をうまく説明でき、どの現象を説明できないかを対応させて覚える。刑の軽重による時効期間の差は実体法説が説明でき、免訴という形式裁判の性質は実体法説では説明しにくく、遡及適用の可否は訴訟法説が肯定的に説明できる。
結論
誤っている記述はアとエであり、選択肢2が正しい。アは実体法説(Ⅰ)ではなく訴訟法説(Ⅱ)に対する批判であり、エは訴訟法説(Ⅱ)ではなく実体法説(Ⅰ)に対する批判である。
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出典:法務省「平成25年予備試験」(問題文は表示のため改行等を整えています)。解説は AI を用いて作成し、条文との照合と再検証を経ていますが、誤りを含む可能性があります。
