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平成23年 予備試験 短答式 民事訴訟法 第37問 解説

平23予備 第37問民事訴訟法弁論主義・釈明権の過去問

問題

甲建物を所有するXは,平成23年4月1日,甲建物を占有するYに対して,所有権に基づき甲建物の明渡しを求める訴えを提起した。これに対してYは,①Xは,平成21年4月1日に,Aに対し,甲建物を期間3年,賃料月額10万円の約定で賃貸したが,事情があって,②平成22年3月1日に,XとAが①の賃貸借契約を合意解除したところ,その後,Xから甲建物を借りて欲しいと依頼され,知人であることからやむを得ず,契約書は作成することなく,③同年4月1日に,YはXとの間で甲建物を期間2年,賃料月額10万円の約定で賃借する旨合意し,その引渡しを受けたとして,Yには甲建物を明け渡す義務はない,と主張した。この事例に関する次の1から4までの各記述のうち,判例の趣旨に照らし誤っているものを2個選びなさい。 1.Xが下線部①の事実について「認める」と陳述した場合,Xは,その事実が真実に反していることを知りながら「認める」と陳述したときにも,「否認する」と陳述を変更することができる。 2.Xが下線部①の事実について「認める」と陳述した場合,裁判所は,その事実をそのまま判決の基礎としなければならない。 3.Xが下線部②の事実について「認める」と陳述した場合,裁判所は,証拠調べの結果に基づいてその事実が認められないと判断することができる。 4.Xが下線部③の事実について「認める」と陳述した場合,その陳述がYの詐欺によってされたものであるときでも,Xは,「否認する」と陳述を変更することができない。 ※ 該当するものを2個選ぶ問題です。2個の組合せを選んでください。
  1. ①1と2
  2. ②1と3
  3. ③1と4
  4. ④2と3
  5. ⑤2と4正解
  6. ⑥3と4

解説

要点
裁判上の自白として裁判所拘束力(審判排除効)と撤回制限が生じるのは請求原因・抗弁を基礎づける主要事実についての一致した陳述であり、その前提・経緯にすぎない間接事実についての陳述には拘束力も撤回制限も生じない。もっとも主要事実の自白でも、反真実かつ錯誤の場合や相手方の詐欺等刑事上罰すべき行為による場合は撤回が許される。

結論

誤っている記述は2と4であり、選択肢5(2と4)が正解である。①・②の事実は本件の主要事実(要件事実)ではなく、Yの抗弁を基礎づける③に至る経緯にすぎない事実なので、これらについての陳述には裁判所拘束力(審判排除効)が生じず、選択肢2は誤り。他方、③の事実(新賃貸借契約締結)は主要事実であり自白が成立するが、その自白が相手方Yの詐欺(刑事上罰すべき他人の行為)によるものであるときは、再審事由(民事訴訟法338条1項5号)の趣旨に照らして撤回が認められると解されているから、選択肢4も誤りである。

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出典:法務省「平成23年予備試験」(問題文は表示のため改行等を整えています)。解説は AI を用いて作成し、条文との照合と再検証を経ていますが、誤りを含む可能性があります。