平成27年 司法試験 短答式 刑法 第3問ア 解説
問題
次のアからオまでの各事例を判例の立場に従って検討し,( )内の甲の行為とVの死亡との間に因果関係が認められる場合には1を,認められない場合には2を選びなさい。
ア.甲は,自宅に遊びに来た友人Vの態度に腹を立て,その頭部を平手で1回殴打したところ,Vが家から出て行ったので,謝りながらVを追い掛けた。Vは,甲が謝りながら追い掛けてきたことに気付いたが,甲と話をしたくなかったので,甲に追い付かれないように,あえて遮断機が下りていた踏切に入ったところ,列車にひかれ,内臓破裂により死亡した。(甲がVの頭部を平手で1回殴打した行為)
- ①甲の行為とVの死亡との間に因果関係が認められる
- ②認められない正解
解説
要点
因果関係は条件関係だけでなく、実行行為の危険性が結果に現実化したかを問う。行為が軽微で、被害者の異常な自招的行動が介在した場合には、危険の現実化は否定され因果関係は認められない。
結論
甲の行為(頭部を平手で1回殴打)とVの死亡との間に因果関係は認められない。暴行自体が軽微で死亡につながる危険性が低く、Vが自らの意思で「あえて」遮断機の下りた踏切に進入したという著しく異常な行動が介在しているため、甲の行為の危険性がVの死亡という結果に現実化したとは評価できないからである。
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出典:法務省「平成27年司法試験」(問題文は表示のため改行等を整えています)。解説は AI を用いて作成し、条文との照合と再検証を経ていますが、誤りを含む可能性があります。
