平成27年 司法試験 短答式 刑法 第2問 解説
問題
業務妨害罪に関する次の1から5までの各記述を判例の立場に従って検討し,誤っているものを2個選びなさい。
1.業務妨害罪における「業務」とは,職業その他社会生活上の地位に基づいて継続して行う事務又は事業をいい,営利を目的とするものでなくても「業務」に含まれる。
2.業務妨害罪における「業務」は,業務自体が適法なものであることを要するから,行政取締法規に違反した営業行為は「業務」には当たらない。
3.強制力を行使しない非権力的公務は,公務執行妨害罪における「公務」に当たるとともに業務妨害罪における「業務」にも当たる。
4.威力業務妨害罪における威力を「用いて」といえるためには,威力が直接現に業務に従事している他人に対してなされることを要する。
5.業務妨害罪における「妨害」とは,現に業務妨害の結果が発生したことを必要とせず,業務を妨害するに足りる行為があることをもって足りる。
※ 該当するものを2個選ぶ問題です。2個の組合せを選んでください。
- ①1と2
- ②1と3
- ③1と4
- ④1と5
- ⑤2と3
- ⑥2と4正解
- ⑦2と5
- ⑧3と4
- ⑨3と5
- ⑩4と5
解説
要点
業務妨害罪の「業務」は営利性を問わず、行政取締法規違反の営業でも直ちに業務性を失わない。威力業務妨害の「威力」は直接業務従事者に向けられる必要はなく、物や環境への作用でも足りる(最決昭59.3.23)。強制力を行使しない非権力的公務は公務執行妨害罪の「公務」であると同時に業務妨害罪の「業務」にも当たる(最決昭62.3.12・県議会委員会事件)。
結論
誤っているのは肢2と肢4であり、これに対応するのは選択肢6である。行政取締法規に違反した営業行為でも直ちに業務性を失うわけではなく(肢2は誤り)、威力業務妨害罪の威力は必ずしも現に業務に従事している人に直接向けられる必要はない(肢4は誤り)。
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出典:法務省「平成27年司法試験」(問題文は表示のため改行等を整えています)。解説は AI を用いて作成し、条文との照合と再検証を経ていますが、誤りを含む可能性があります。
