平成26年 司法試験 短答式 商法 第40問 解説
問題
株式に関する次のアからオまでの各記述のうち,判例の趣旨に照らし正しいものを組み合わせたものは,後記1から5までのうちどれか。
ア.他人の承諾を得てその名義を用いて募集株式の引受けがされた場合には,特段の事情がない限り,その名義の使用を承諾した者が株主となる。
イ.株券発行会社が株券として会社法所定の要件を満たす文書を作成した場合には,その文書は,株主に交付される前であっても,株券としての効力を有する。
ウ.会社の承認を得ないで譲渡制限株式を譲渡担保に供した場合には,その譲渡担保権の設定は,契約当事者間においては有効である。
エ.会社と従業員との間で,従業員の退職に際してはその有する当該会社の譲渡制限株式を会社の指定する者に譲渡する旨の合意をした場合には,その合意は,無効である。
オ.新株発行の無効の訴えにおいて,会社法所定の出訴期間の経過後に新たな無効事由を追加して主張することは,許されない。
- ①ア イ
- ②ア ウ
- ③イ エ
- ④ウ オ正解
- ⑤エ オ
解説
要点
名義株の株主は実質上の引受人(名義借用者)であり、株券は交付されて初めて効力を生じ、譲渡制限違反の譲渡は当事者間では有効、退職時の譲渡予約合意も有効、新株発行無効の訴えは出訴期間経過後の新事由追加が不可という各判例の結論を押さえる。
結論
正しいのはウとオであり,選択肢4が正解である。譲渡制限株式の譲渡は会社の承認がなくても当事者間では有効であり(最判昭和48年6月15日),新株発行無効の訴えでは出訴期間経過後に新たな無効事由を追加主張することは許されない(最判平成6年7月14日)という判例の立場が根拠となる。
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出典:法務省「平成26年司法試験」(問題文は表示のため改行等を整えています)。解説は AI を用いて作成し、条文との照合と再検証を経ていますが、誤りを含む可能性があります。
