平成26年 司法試験 短答式 民法 第19問 解説
問題
AのBに対する金銭債務について,CがBとの間で保証契約を締結した場合に関する次のアからオまでの各記述のうち,誤っているものを組み合わせたものは,後記1から5までのうちどれか。
ア.AのBに対する債務に関して違約金の定めがなかった場合,BC間の保証契約において違約金の定めをすることはできない。
イ.Aが未成年者であって,その法定代理人の同意を得ないでBに対する債務を負担する行為をした場合において,Cが,保証契約締結の当時,そのことを知っており,その後,Aの行為が取り消されたときには,Cは,Aの負担していた債務と同一の目的を有する独立の債務を負担したものと推定される。
ウ.AのBに対する債務の額が500万円であり,CがAの依頼を受けてBとの間で保証契約を締結した場合において,Aが,その後取得したBに対する300万円の金銭債権を自働債権として,Bに対する債務と相殺をしようと考えていたところ,CがAに対して通知することなくBに500万円を弁済したときには,AはCから500万円の求償を受けても,相殺をすることができる地位にあったことを主張して,300万円の範囲でこれを拒むことができる。
エ.Cが,Aの意思に反してBとの間で保証契約を締結し,Bに保証債務の弁済をした場合には,Cは,Aが現に利益を受けている限度でのみ,Aに対して求償をすることができる。
オ.判例によれば,AのBに対する債務につき消滅時効が完成した場合において,Aが時効の利益を放棄したときには,Cは,もはや時効の援用をすることができない。
- ①ア イ
- ②ア オ正解
- ③イ ウ
- ④ウ エ
- ⑤エ オ
解説
要点
保証債務の内容は主たる債務より重くできないのが原則(448条)だが、保証人固有の違約金・損害賠償額の約定は447条2項で明文上許容される。また、時効利益の放棄は相対的効力しか持たないため、主たる債務者が放棄しても保証人は独立して時効を援用できる。
結論
誤っている記述はアとオであり、選択肢2が正解である。アは447条2項が保証人固有の違約金・損害賠償額の約定を明文で認めている点を看過しており、オは時効利益の放棄が相対的効力しか持たないため保証人は独立して時効を援用できる点を誤っている。
この分野を、あなたの弱点に合わせて演習
無料で始める間違えた問題は忘れかけた頃に出し直し。論文の AI 採点も(Pro)。
出典:法務省「平成26年司法試験」(問題文は表示のため改行等を整えています)。解説は AI を用いて作成し、条文との照合と再検証を経ていますが、誤りを含む可能性があります。
