平成26年 司法試験 短答式 民法 第11問 解説
問題
物権又はその得喪若しくは変更について当事者がする合意に関する次のアからオまでの各記述のうち,判例の趣旨に照らし正しいものを組み合わせたものは,後記1から5までのうちどれか。
ア.抵当権の順位の変更は,各抵当権者の合意のみによって効力を生ずるが,それを第三者に対抗するためには,その登記をしなければならない。
イ.土地を所有する者が売主となる売買において,当事者間で合意をすれば土地上の立木についての所有権を当該売主に留保することができるが,それを第三者に対抗するためには,当該売主が立木の所有者である旨を公示する対抗要件を具備しなければならない。
ウ.抵当権者は,利息その他の定期金の全額を被担保債権とする旨の定めを設定行為でしたときは,その定めに従い他の債権者に優先して抵当権を行使することができる。
エ.売買においては,目的物の所有権は,契約成立時に移転することが原則であるが,これと異なる時期に所有権が移転するものと定めることができる。
オ.不動産質権者は,設定者の承諾を得なければ,質権の目的である不動産の使用及び収益をすることができない。
- ①ア ウ
- ②ア オ
- ③イ ウ
- ④イ エ正解
- ⑤エ オ
解説
要点
抵当権の順位変更の登記は対抗要件ではなく効力発生要件であること(374条2項)、利息等の優先弁済範囲は設定行為の定めによっても原則として最後の2年分に制限されること(375条)、立木所有権の留保を第三者に対抗するには明認方法が必要なこと、売買の所有権移転時期は特約で変更できること、不動産質権者は承諾なく使用収益できること(356条)を整理して覚える。
結論
正しい組み合わせはイとエであり、選択肢4が正解である。イは立木所有権の留保に関する明認方法の判例法理、エは売買における所有権移転時期の特約可能性に関する判例法理に合致する。
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出典:法務省「平成26年司法試験」(問題文は表示のため改行等を整えています)。解説は AI を用いて作成し、条文との照合と再検証を経ていますが、誤りを含む可能性があります。
