平成26年 司法試験 短答式 憲法 第11問 解説
問題
裁判員の参加する刑事裁判に関する法律(以下「裁判員法」という。)に基づき裁判官以外の者が構成員となった裁判体によって裁判が行われる制度(以下「裁判員制度」という。)の合憲性について判断した最高裁判所の判決(最高裁判所平成23年11月16日大法廷判決,刑集65巻8号1285頁)に関する次のアからウまでの各記述について,正しいものには○,誤っているものには×を付した場合の組合せを,後記1から8までの中から選びなさい。
ア.憲法が採用する統治の基本原理や刑事裁判の諸原則,憲法制定当時の歴史的状況を含めた憲法制定の経緯及び憲法の関連規定の文理を総合的に検討すれば,憲法は一般的に国民の司法参加を許容しているといえる。
イ.裁判員法が規定する評決制度の下で,裁判官が時に自らの意見と異なる結論に従わざるを得ない場合があるとしても,憲法が国民の司法参加を許容し,裁判員法が憲法に適合するようにこれを法制化したものである以上,憲法第76条第3項には反しない。
ウ.裁判員制度は,参政権と同様の権限を国民に付与するものではないが,辞退制度や旅費・日当の支給等の経済的措置を講じていることを考慮すれば,裁判員の職務は憲法第18条の「苦役」に当たらない。
- ①ア○ イ○ ウ○
- ②ア○ イ○ ウ×正解
- ③ア○ イ× ウ○
- ④ア○ イ× ウ×
- ⑤ア× イ○ ウ○
- ⑥ア× イ○ ウ×
- ⑦ア× イ× ウ○
- ⑧ア× イ× ウ×
解説
要点
裁判員制度合憲判決(最大判平23.11.16)は、①憲法が国民の司法参加を一般的に許容すること、②裁判官が評決で自らと異なる結論に従う場合があっても憲法に適合する法律に拘束される結果にすぎず76条3項に反しないこと、③裁判員の職務を「参政権と同様の権限を国民に付与するもの」と積極的に位置づけた上で18条の「苦役」に当たらないとしたことを正確に押さえる。
結論
選択肢2(ア○イ○ウ×)が正しい。アとイは判決の判示内容と一致するが、ウは「参政権と同様の権限を国民に付与するものではない」とする点で判決の判断と逆になっており誤りである。
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出典:法務省「平成26年司法試験」(問題文は表示のため改行等を整えています)。解説は AI を用いて作成し、条文との照合と再検証を経ていますが、誤りを含む可能性があります。
