平成25年 司法試験 短答式 民事訴訟法 第73問 解説
問題
控訴に関する次の1から5までの各記述のうち,判例の趣旨に照らし正しいものを2個選びなさい。
1.被告が第一審で請求棄却を求めた場合において,訴えを却下する判決が言い渡されたときは,被告には控訴の利益が認められない。
2.第一審判決が予備的相殺の抗弁を認めて原告の請求を棄却したのに対し,原告が控訴し,被告が控訴も附帯控訴もしない場合において,控訴裁判所が原告の請求債権はそもそも存在しないと判断するときは,控訴裁判所は,第一審判決を維持し,控訴を棄却しなければならない。
3.裁判所は,控訴審の第一回口頭弁論期日において初めて提出された攻撃又は防御の方法を,時機に後れたものとして却下することはできない。
4.一部請求であることを明示した訴えにおいて全部勝訴した原告は,被告が控訴をしたときは,附帯控訴により残部について請求を拡張することができる。
5.控訴審が原判決を取り消し,事件を原審に差し戻す判決をした場合には,それにより事件が原裁判所に移審するため,当該差戻判決に対して上告をすることはできない。
※ 該当するものを2個選ぶ問題です。2個の組合せを選んでください。
- ①1と2
- ②1と3
- ③1と4
- ④1と5
- ⑤2と3
- ⑥2と4正解
- ⑦2と5
- ⑧3と4
- ⑨3と5
- ⑩4と5
解説
要点
控訴の利益・不利益変更禁止原則・附帯控訴・時機に後れた攻撃防御方法・差戻判決への上告可否という控訴審の基本論点を横断的に押さえること。特に相殺の抗弁が絡む不利益変更禁止の適用場面は頻出。
結論
正しいのは記述2と記述4であり、選択肢6が正解である。相殺の抗弁を認めた第一審判決に対し原告のみが控訴した場合の不利益変更禁止の帰結、および一部請求で全部勝訴した原告が被告の控訴に対し附帯控訴で残部請求を拡張できる点が、いずれも判例・通説の帰結と一致する。
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出典:法務省「平成25年司法試験」(問題文は表示のため改行等を整えています)。解説は AI を用いて作成し、条文との照合と再検証を経ていますが、誤りを含む可能性があります。
