平成25年 司法試験 短答式 民法 第30問 解説
問題
使用者又は注文者の不法行為責任に関する次の1から4までの各記述のうち,判例の趣旨に照らし誤っているものはどれか。
- ①法人Aの使用するBがその事業の執行について第三者Cに損害を与えた場合において,Aの代表者Dが現実にBの選任監督を担当していなかったときは,Dは,Cに対し,Aに代わって事業を監督する者としての責任を負わない。
- ②Aの使用するBが,その外形からみてAの事業の範囲内に属すると認められる行為によって第三者Cに損害を与えた場合であっても,Bの加害行為がBの職務権限内で適法に行われたものでないことをCが知っていたとき,又は知らなかったことについて重大な過失があったときは,Aは,Cに対し,損害賠償の責任を負わない。
- ③Aの使用するBがその事業の執行について第三者Cに損害を与えた場合において,その損害を賠償する債務をAがCに対して弁済したときには,AのBに対する求償権は,発生しない。正解
- ④Aとの間で請負契約を締結した請負人Bがその仕事について第三者Cに損害を与えた場合において,注文又は指図についてAに過失があったときは,Aは,Cに対し,注文者として損害賠償の責任を負う。
解説
要点
使用者責任(民法715条)は被害者保護のための代位責任だが、使用者が被用者に対して求償することは認められている(715条3項)。判例は信義則上その範囲を制限することはあっても、求償権自体の発生を否定してはいない。
結論
選択肢3が誤り。使用者Aが被害者Cに損害を賠償した場合、AはBに対して求償権を取得するのが原則であり(民法715条3項)、判例も求償権の行使を信義則上相当な範囲に制限することはあっても、求償権自体が発生しないとはしていない。
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出典:法務省「平成25年司法試験」(問題文は表示のため改行等を整えています)。解説は AI を用いて作成し、条文との照合と再検証を経ていますが、誤りを含む可能性があります。
