平成25年 司法試験 短答式 行政法 第37問 解説
問題
国家賠償法に関する次のアからウまでの各記述について,最高裁判所の判例の趣旨に照らし,正しいものに○,誤っているものに×を付した場合の組合せを,後記1から8までの中から選びなさい。
ア.国家賠償法第2条第1項の営造物の設置又は管理の瑕疵に基づく損害賠償責任は無過失責任であるから,結果発生の回避可能性がなかったとしても,国又は公共団体の責任は否定されない。
イ.未改修河川に要求される安全性は,財政的,技術的,社会的制約等の下で一般に施行されてきた治水事業による河川の改修,整備の過程に対応するいわば過渡的な安全性をもって足りるものとせざるを得ないから,道路の管理の場合とは,管理の瑕疵の有無についての判断基準もおのずから異なる。
ウ.国家賠償法第2条第1項の営造物の設置又は管理の瑕疵とは,営造物が通常有すべき安全性を欠いている状態,すなわち,他人に危害を及ぼす危険性のある状態をいうが,そこにいう危害は,営造物の利用者以外の第三者に対するものを含む。
- ①ア○ イ○ ウ○
- ②ア○ イ○ ウ×
- ③ア○ イ× ウ○
- ④ア○ イ× ウ×
- ⑤ア× イ○ ウ○正解
- ⑥ア× イ○ ウ×
- ⑦ア× イ× ウ○
- ⑧ア× イ× ウ×
解説
要点
国賠法2条1項の営造物責任は無過失責任だが、結果回避可能性が客観的に存在しない場合には「瑕疵」自体が否定され得る。未改修河川には過渡的安全性で足り道路とは判断基準が異なり(大東水害訴訟)、瑕疵にいう危害は利用者以外の第三者への被害も含む。
結論
正しい組合せは選択肢5(ア× イ○ ウ○)である。ア は「回避可能性の有無を問わず責任は否定されない」とする点が誤りで、イ・ウ は判例の示す規範どおりで正しい。
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出典:法務省「平成25年司法試験」(問題文は表示のため改行等を整えています)。解説は AI を用いて作成し、条文との照合と再検証を経ていますが、誤りを含む可能性があります。
