平成25年 司法試験 短答式 刑法 第4問ウ 解説
問題
次のアからオまでの各事例における甲の罪責について判例の立場に従って検討し,甲に窃盗罪が成立する場合には1を,成立しない場合には2を選びなさい。
ウ.甲は,自然湖であるA湖内で,同湖の一部を区切って錦鯉を養殖している乙のいけすから逃げ出した錦鯉20匹を発見し,乙が養殖していた錦鯉であると認識しながら,これを自分のものにするため捕獲し,第三者に売却した。
- ①甲に窃盗罪が成立する
- ②成立しない正解
解説
要点
養殖業者が区画(いけす)で管理していた魚が区画外の自然水域に逃げ出した場合、逃げ出した時点で占有者の事実的支配は失われ、以後は「他人の占有する財物」とはいえないため、これを取得しても窃盗罪は成立しない。
結論
甲が捕獲した錦鯉は、乙のいけすから逃げ出して自然湖という広大な自然水域に混入した後のものであり、乙の事実的支配(占有)はすでに失われている。窃盗罪の客体は「他人の占有する財物」に限られるため、占有を離脱した錦鯉を取得しても窃盗罪は成立しない。よって選択肢2が正しい。
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出典:法務省「平成25年司法試験」(問題文は表示のため改行等を整えています)。解説は AI を用いて作成し、条文との照合と再検証を経ていますが、誤りを含む可能性があります。
