平成24年 司法試験 短答式 民事訴訟法 第63問 解説
問題
自白及びその撤回に関する次のアからオまでの各記述のうち,判例の趣旨に照らし正しいものは幾つあるか。後記1から5までのうちから選びなさい。
ア.当事者が証拠として提出した契約書について,相手方がその成立の真正を認める旨の陳述をした場合には,裁判所は,証拠によっても当該契約書の成立の真正を否定することができない。
イ.口頭弁論の期日において相手方の主張した事実を争うことを明らかにしなかった当事者は,次回以降の期日において当該事実を争うことができない。
ウ.自白の撤回は,第三者の刑事上罰すべき行為によって自白をした場合にもすることができる。
エ.自白の撤回は,時機に後れたものとして却下されることはない。
オ.自己に不利益な陳述をした当事者は,相手方がその陳述を援用する前においても,当該陳述を撤回することができない。
- ①1個正解
- ②2個
- ③3個
- ④4個
- ⑤5個
解説
要点
裁判上の自白(主要事実の自白)と、書証の成立の真正についての自白(補助事実の自白)とでは裁判所に対する拘束力が異なる。また、相手方の主張に先行して自己に不利益な事実を陳述した場合(先行自白)は、相手方が援用するまでは撤回が自由である。自白の撤回は原則制限されるが、①相手方の同意、②反真実+錯誤の証明、③刑事上罰すべき他人の行為による場合には認められる。
結論
正しいのはウのみであり,全部で1個なので選択肢1が正解である。自白の撤回は原則として制限されるが,判例は刑事上罰すべき他人の行為によって自白するに至った場合には,民訴法338条1項5号の法意に照らし撤回を認めており,ウはこの判例法理に合致する。
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出典:法務省「平成24年司法試験」(問題文は表示のため改行等を整えています)。解説は AI を用いて作成し、条文との照合と再検証を経ていますが、誤りを含む可能性があります。
