平成24年 司法試験 短答式 民法 第29問 解説
問題
不法行為に関する次の1から5までの各記述のうち,判例の趣旨に照らし正しいものはどれか。
- ①未成年者に対し不法行為に基づく損害賠償を請求する訴訟において,原告は,行為の当時その者に責任能力があったことを主張立証しなければならない。
- ②未成年者が責任能力を有する場合であっても,監督義務者の義務違反と未成年者の不法行為によって生じた結果との間に相当因果関係が認められるときは,監督義務者に対して不法行為に基づく損害賠償を請求することができる。正解
- ③不法行為により死亡した被害者の父又は母は,加害者に対し,自己が被った精神的苦痛に基づく損害の賠償を請求することはできない。
- ④交通事故の被害者である幼児に過失がなかったときは,その父又は母に過失があったとしても,それを理由として賠償額が減額されることはない。
- ⑤暴行を受けて傷害を負った被害者が損害賠償を請求する場合において,被害者の治療を行った医師に診療上の過失があり,そのために被害者の症状が悪化したときであっても,暴行を加えた者と医師は,被害者に対し連帯して損害を賠償する責任を負うことはない。
解説
要点
未成年者に責任能力があっても、監督義務者に監督義務違反があり、それと加害行為の結果との間に相当因果関係があれば、714条ではなく709条により監督義務者本人の不法行為責任を追及できる(最判昭49・3・22)。
結論
選択肢2が正しい。未成年者本人に責任能力があり714条が適用されない場合でも、監督義務者の義務違反と加害行為の結果との間に相当因果関係が認められれば、709条に基づいて監督義務者本人に損害賠償請求ができるとするのが判例の立場である。
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出典:法務省「平成24年司法試験」(問題文は表示のため改行等を整えています)。解説は AI を用いて作成し、条文との照合と再検証を経ていますが、誤りを含む可能性があります。
