平成24年 司法試験 短答式 民法 第22問 解説
問題
債務の消滅に関する次の1から5までの各記述のうち,正しいものを2個選びなさい。
1.建物賃貸借契約の終了について争いがあり,賃貸人が賃料の受領を拒んでいるときは,賃借人は,賃借人の住所地の供託所又は賃貸人の住所地の供託所に賃料を供託することができる。
2.判例によれば,金銭消費貸借契約を締結して1000万円を借り受けた債務者が,貸主との間で,金銭を支払う代わりに債務者所有の1000万円相当の土地を譲り渡す合意をしたときは,この合意の性質を代物弁済又は更改のいずれと解しても,合意成立の時点で旧債務は消滅する。
3.AのBに対する債権を担保するため,B所有の土地に抵当権が設定された後,CのBに対する債権を担保するためにその土地に後順位抵当権が設定された場合において,AがBを単独で相続したときは,Aの抵当権は消滅する。
4.債務者が1個又は数個の債務について元本のほか利息及び費用を支払うべき場合において,弁済をする者がその債務の全部を消滅させるのに足りない給付をしたときは,順次に費用,利息及び元本に充当される。
5.債権者が債務者に対して債務の免除をする場合には,債務者の同意がなければ,免除の効果は発生しない。
※ 該当するものを2個選ぶ問題です。2個の組合せを選んでください。
- ①1と2
- ②1と3
- ③1と4
- ④1と5
- ⑤2と3
- ⑥2と4
- ⑦2と5
- ⑧3と4正解
- ⑨3と5
- ⑩4と5
解説
要点
弁済供託は原則として『債務の履行地』の供託所にしなければならず、賃料等の金銭債務は別段の意思表示がなければ債権者の現在の住所地が履行地となる持参債務である(民法484条・495条1項)。また、混同(民法520条)の例外は『その債権自体が第三者の権利の目的』である場合に限られ、後順位抵当権者の存在だけでは先順位抵当権の被担保債権の混同消滅を妨げない。
結論
正しいのは記述3と記述4であり、選択肢8が正しい。記述4は充当の順序に関する条文(民法489条1項)の内容そのものであり、記述3は債権者Aが債務者Bを単独相続したことにより債権が混同で消滅し(民法520条)、それに伴い抵当権も付従性により消滅するという原則どおりの結論だからである。
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出典:法務省「平成24年司法試験」(問題文は表示のため改行等を整えています)。解説は AI を用いて作成し、条文との照合と再検証を経ていますが、誤りを含む可能性があります。
