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平成24年 司法試験 短答式 民法 第11問 解説

問題

物権的請求権に関する次の1から5までの各記述のうち,判例の趣旨に照らし正しいものはどれか。
  1. ①所有権に基づく物権的請求権は,所有権から派生する権利であるから,所有権と独立に物権的請求権のみを譲渡することはできないが,所有権とは別に消滅時効にかかる場合がある。
  2. ②建物の賃貸借契約が終了したとき,建物の所有者である賃貸人は,賃借人に対し,賃貸借契約の終了に基づいて建物の返還を求めることはできるが,所有権に基づいて建物の返還を請求することはできない。
  3. ③Aは,B所有の土地に何らの権原なく建物を建て,この建物をCに賃貸した。この場合,建物を占有しているのはCであるから,Bは,Aに対して,建物を収去して土地を明け渡すことを請求することはできない。
  4. ④畑として使用されてきた土地をA,B及びCが持分3分の1ずつで共有していたところ,第三者が,Aの承諾を得て,その土地を造成して宅地にしようとした。この場合,Cは,単独で,その第三者に対し,共有持分権に基づく物権的請求権の行使として,土地全体について造成行為の禁止を求めることができる。正解
  5. ⑤AがBに対して所有権に基づく妨害排除請求権を行使するには,Bに事理を弁識する能力があることは必要でないが,妨害状態が発生したことについてBに故意又は過失があることが必要である。

解説

要点
共有物に変更を加える行為(宅地造成)には共有者全員の同意が必要であり(民法251条1項)、同意していない共有者は、各自の共有持分権に基づき、単独で共有物全部についてその行為の禁止を求めることができる(最判平10.3.24)。保存行為(民法252条5項)と構成する見解もあるが結論は同じ。物権的請求権は所有権に随伴し、独立して譲渡・時効消滅せず、相手方の故意過失も不要な点も併せて押さえる。

結論

選択肢4が正しい。共有物の変更に当たる宅地造成には共有者全員の同意が必要であり、同意していないCは、自己の共有持分権に基づき、単独で共有物全部について造成行為の禁止を求めることができる。

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出典:法務省「平成24年司法試験」(問題文は表示のため改行等を整えています)。解説は AI を用いて作成し、条文との照合と再検証を経ていますが、誤りを含む可能性があります。