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平成24年 司法試験 短答式 刑法 第9問 解説

問題

緊急避難に関する次の1から5までの各記述を判例の立場に従って検討し,正しいものを2個選びなさい。 1.緊急避難の要件である「現在の危難」は,人の行為によるものに限られないから,自然災害もこれに含まれる。 2.緊急避難が成立するのは,避難行為により避けようとした害が避難行為から生じた害の程度を超える場合に限られ,前者と後者が同等の場合には成立しない。 3.緊急避難の要件である「現在の危難」が認められる場合であっても,第三者の正当な利益を侵害することは認められないから,現在の危難を避けるために第三者の法益を侵害したときには,緊急避難は成立しない。 4.緊急避難の要件である「現在の危難」は,正当防衛の要件の「急迫不正の侵害」とは異なり,法益に対する侵害が現実に存在することを意味し,侵害が差し迫っているだけでは足りない。 5.避難行為から生じた害が避難行為により避けようとした害の程度を超えるが,危難を回避する方法がその避難行為以外に存在しなかった場合には,過剰避難が成立し得る。 ※ 該当するものを2個選ぶ問題です。2個の組合せを選んでください。
  1. ①1と2
  2. ②1と3
  3. ③1と4
  4. ④1と5正解
  5. ⑤2と3
  6. ⑥2と4
  7. ⑦2と5
  8. ⑧3と4
  9. ⑨3と5
  10. ⑩4と5

解説

要点
刑法37条1項は「生じた害が避けようとした害の程度を超えなかった場合」に緊急避難が成立するので、同害の場合も含む。また「現在の危難」は正当防衛の「急迫」と同様、危難が切迫している場合も含み(吊橋爆破事件)、第三者の法益侵害も緊急避難の対象になり得る。

結論

正しいのは記述1と記述5であり、選択肢4「1と5」が正解である。緊急避難の「現在の危難」は人の行為に限られず自然災害も含み(記述1)、補充性を満たしても程度超過があれば過剰避難として成立し得る(記述5)ため、この2つが正しい。

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出典:法務省「平成24年司法試験」(問題文は表示のため改行等を整えています)。解説は AI を用いて作成し、条文との照合と再検証を経ていますが、誤りを含む可能性があります。