平成23年 司法試験 短答式 民法 第6問 解説
問題
時効の援用に関する次の1から5までの各記述のうち,判例の趣旨に照らし誤っているものを2個選びなさい。
1.被相続人の占有により取得時効が完成した場合において,その共同相続人の一人は,自己の相続分の限度においてのみ,取得時効を援用することができる。
2.抵当不動産の第三取得者は,当該抵当権の被担保債権について,その消滅時効を援用することができる。
3.詐害行為の受益者は,詐害行為取消権を行使する債権者の債権について,その消滅時効を援用することができない。
4.後順位抵当権者は,先順位抵当権の被担保債権について,その消滅時効を援用することができる。
5.金銭債権の債権者は,債務者が無資力のときは,他の債権者が当該債務者に対して有する債権について,その消滅時効を,債権者代位権に基づいて援用することができる。
※ 該当するものを2個選ぶ問題です。2個の組合せを選んでください。
- ①1と2
- ②1と3
- ③1と4
- ④1と5
- ⑤2と3
- ⑥2と4
- ⑦2と5
- ⑧3と4正解
- ⑨3と5
- ⑩4と5
解説
要点
時効援用権者(民法145条の「当事者」)に該当するかは、時効の完成により直接利益を受けるかどうかで判断する。受益者は被保全債権の消滅時効を援用でき、後順位抵当権者は先順位抵当権の被担保債権の消滅時効を援用できない、という判例の結論を対比して覚える。
結論
誤っている記述は3と4であり、選択肢8が正解である。詐害行為の受益者は被保全債権の消滅時効を援用できるとするのが判例であり(記述3は逆)、後順位抵当権者は先順位抵当権の被担保債権の消滅時効を援用できないとするのが判例である(記述4も逆)。
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出典:法務省「平成23年司法試験」(問題文は表示のため改行等を整えています)。解説は AI を用いて作成し、条文との照合と再検証を経ていますが、誤りを含む可能性があります。
