平成23年 司法試験 短答式 商法 第44問 解説
問題
監査役会設置会社において,取締役がその任務を怠ったときに負う会社に対する損害賠償責任の全部の免除又は法定の額を限度とする一部の免除に関する次のアからオまでの各記述のうち,誤っているものを組み合わせたものは,後記1から5までのうちどれか。なお,各記述において,取締役の責任を追及する訴えに係る訴訟において和解をする場合は,考慮しないものとする。
ア.責任の全部の免除をするためには,総株主の同意がなければならない。
イ.責任の一部の免除をするためには,取締役が職務を行うにつき善意で,かつ,過失がないときであることが必要である。
ウ.責任の一部の免除に関する議案を取締役が株主総会に提出するためには,監査役の過半数をもって行う決議による監査役会の同意を得なければならない。
エ.取締役会の決議によって責任の一部の免除をするためには,取締役会の決議によって免除することができる旨を定款で定めなければならない。
オ.会社と取引をした取締役の責任の一部の免除をするためには,その取引が自己のためにしたものでないことが必要である。
- ①ア ウ
- ②ア オ
- ③イ ウ正解
- ④イ エ
- ⑤エ オ
解説
要点
責任の一部免除の主観的要件は「善意・無重過失」であり「無過失」ではない。また株主総会に議案提出する際の同意主体は監査役会の決議ではなく各監査役(複数なら全員)の同意である点を混同しないこと。
結論
誤っている記述はイとウであり、選択肢3が正解である。イは「無過失」とする点が誤りで、正しくは「無重過失」であることが必要である。ウは「監査役会の決議」による同意とする点が誤りで、正しくは各監査役の同意(監査役が複数いる場合は全員の同意)が必要である。
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出典:法務省「平成23年司法試験」(問題文は表示のため改行等を整えています)。解説は AI を用いて作成し、条文との照合と再検証を経ていますが、誤りを含む可能性があります。
