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平成23年 司法試験 短答式 民法 第30問 解説

平23司法 第30問民法不法行為の過去問

問題

不法行為による損害賠償請求権に関する次のアからオまでの各記述のうち,判例の趣旨に照らし正しいものを組み合わせたものは,後記1から5までのうちどれか。 ア.胎児の父が他人の不法行為によって死亡した場合,胎児の母は,子の出生前であっても,その代理人として子の固有の慰謝料請求権を行使することができる。 イ.不法行為による生命侵害の場合,被害者が加害者に対して取得した慰謝料請求権は,被害者の相続人に相続される。 ウ.不法行為により身体に被害を受けた者の近親者がその固有の慰謝料を請求することができるのは,被害者がその不法行為によって死亡した場合に限られる。 エ.不法行為による身体傷害の場合,被害者に責任能力が備わっていないときは,その過失を考慮して損害賠償の額を決めることができない。 オ.名誉毀損による慰謝料請求権は,被害者がその請求権を行使する意思を表示した後であっても,具体的な金額が当事者間において客観的に確定する前は,被害者の債権者による代位行使の対象とはならない。
  1. ①ア ウ
  2. ②ア エ
  3. ③イ エ
  4. ④イ オ正解
  5. ⑤ウ オ

解説

要点
生命侵害による慰謝料請求権は当然に相続される(当然相続説)が、名誉毀損等の慰謝料請求権は行使意思の表明だけでは足りず、金額が客観的に確定するまでは債権者代位の目的とならない。過失相殺(722条2項)には事理弁識能力で足り責任能力は不要、胎児の権利能力は停止条件説(出生時に遡って取得)が判例の基本枠組みである。

結論

正しいのはイとオであり、選択肢4が正解である。イは生命侵害による慰謝料請求権が当然に相続人に承継されるとする判例(最大判昭和42年11月1日)、オは名誉毀損による慰謝料請求権が金額確定前は債権者代位の目的とならないとする判例(最判昭和58年10月6日)にそれぞれ整合する。

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出典:法務省「平成23年司法試験」(問題文は表示のため改行等を整えています)。解説は AI を用いて作成し、条文との照合と再検証を経ていますが、誤りを含む可能性があります。