平成23年 司法試験 短答式 民法 第21問 解説
問題
弁済に関する次の1から4までの各記述のうち,判例の趣旨に照らし正しいものはどれか。
- ①弁済者が履行期に弁済の目的物を提供して受取証書の交付を請求したにもかかわらず,弁済受領者がこれに応じないときは,弁済者は,目的物の引渡しをしなくても,遅滞の責めを負わない。正解
- ②債権者が債務の弁済として,債務者からその所有に属しない物の交付を受けた場合には,その弁済が有効となることはない。
- ③債権の準占有者に対する弁済は,弁済者が善意であり,かつ,重過失がなかった場合には,有効となる。
- ④受取証書の持参人は,その者の権限についての弁済者の主観的事情にかかわらず,弁済を受領する権限があるものとみなされる。
解説
要点
弁済と受取証書交付請求権は同時履行の関係に立ち(判例。現行486条1項は「弁済と引換えに」と明文化)、債権者が受取証書交付に応じなければ弁済者は履行遅滞責任を負わない。478条系統の規定は常に善意・無過失が要件であり、重過失なしでは足りない点に注意。
結論
選択肢1が正しい。弁済者が履行期に目的物を提供して受取証書の交付を請求したのに債権者がこれに応じない場合、弁済者は目的物を引き渡さなくても履行遅滞の責任を負わないというのが判例の考え方である。
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出典:法務省「平成23年司法試験」(問題文は表示のため改行等を整えています)。解説は AI を用いて作成し、条文との照合と再検証を経ていますが、誤りを含む可能性があります。
