平成23年 司法試験 短答式 民法 第11問 解説
問題
費用の償還に関する次のアからオまでの各記述のうち,誤っているものを組み合わせたものは,後記1から5までのうちどれか。
ア.占有者が占有物から生ずる果実を取得したときは,通常の必要費は,占有者の負担に帰する。
イ.留置権者は,留置物について必要費を支出したときは,所有者に対し,その償還を請求することができる。
ウ.受任者は,委任事務を処理するのに必要と認められる費用を支出したときは,委任者に対し,委任が終了した日以後に,その費用の償還を請求することができる。
エ.受寄者は,受寄物を保管するのに必要と認められる債務を負担したときは,寄託者に対し,自己に代わってその弁済をすることを請求することができ,その債務が弁済期にないときは,寄託者に対し,相当の担保を供させることができる。
オ.事務管理における管理者が本人の意思に反して事務管理をした場合であっても,管理者は,本人のために有益な費用を出したときは,本人に対し,その全額の償還を請求することができる。
- ①ア ウ
- ②ア エ
- ③イ エ
- ④イ オ
- ⑤ウ オ正解
解説
要点
費用償還請求権は制度ごとに要件が異なる。委任の費用償還請求は事務処理の途中でも可能で委任終了を要件としないこと、事務管理が本人の意思に反する場合は現存利益の限度に縮減されることを押さえる。寄託には委任の規定が準用される(665条)。
結論
誤っているのはウとオであり,選択肢5が正解である。ウは委任の費用償還請求権を「委任終了後」に限定している点で条文に反し,オは本人の意思に反する事務管理の場合の費用償還を「全額」としている点で条文(現存利益限度)に反する。
この分野を、あなたの弱点に合わせて演習
無料で始める間違えた問題は忘れかけた頃に出し直し。論文の AI 採点も(Pro)。
出典:法務省「平成23年司法試験」(問題文は表示のため改行等を整えています)。解説は AI を用いて作成し、条文との照合と再検証を経ていますが、誤りを含む可能性があります。
