平成23年 司法試験 短答式 刑法 第10問エ 解説
問題
次のアからオまでの各記述を判例の立場に従って検討し,正しい場合には1を,誤っている場合には2を選びなさい。
エ.甲は,勾留状の執行により拘禁されている未決の被告人であったところ,逃走の目的で拘禁場の換気孔の周辺の壁部分を削り取って損壊したが,いまだ脱出可能な穴を開けるに至らず,逃走行為自体に及ばないうちに検挙された。この場合,甲には加重逃走未遂罪は成立しない。
- ①正しい
- ②誤っている正解
解説
要点
加重逃走罪(刑法98条)は「損壊・暴行脅迫・通謀という手段行為+逃走」という構造を持つが、判例は手段行為(拘禁場の損壊等)に着手した時点で加重逃走罪の実行の着手を認め、脱出に至らなくても未遂罪(102条)の成立を肯定する。
結論
記述エは誤りであり、選択肢2が正しい。判例は、拘禁場の損壊行為に着手すれば加重逃走罪の実行の着手が認められるとし、脱出可能な穴を開けるに至らず逃走行為自体に及ばなくても、加重逃走未遂罪の成立を肯定している。
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出典:法務省「平成23年司法試験」(問題文は表示のため改行等を整えています)。解説は AI を用いて作成し、条文との照合と再検証を経ていますが、誤りを含む可能性があります。
