平成22年 司法試験 短答式 商法 第47問 解説
問題
株式会社を各当事会社とする合併に関する次の1から5までの各記述のうち,正しいものを2個選びなさい。
1.株主総会の決議による承認を要しない合併契約を除き,委員会設置会社の取締役会は,その決議によって,執行役に当該合併契約の内容の決定を委任することができない。
2.新設合併において,新設合併設立株式会社は,合併契約に定められた新設合併がその効力を生ずる日から2週間以内に,新設合併設立株式会社の設立の登記をしなければならない。
3.吸収合併において,吸収合併存続株式会社の反対株主が当該吸収合併存続株式会社に対し会社法所定の手続に従って自己の有する株式を公正な価格で買い取ることを請求した場合,当該株式買取請求の意思表示が当該吸収合併存続株式会社に到達した時に,当該株式買取請求に係る株式の買取りは,その効力を生ずる。
4.新設合併において,新設合併設立株式会社の株式が1株も発行されないことは,あり得ない。
5.吸収合併において,吸収合併消滅株式会社の反対株主が当該吸収合併消滅株式会社に対し会社法所定の手続に従って自己の有する株式を公正な価格で買い取ることを請求した場合,当該反対株主は,吸収合併契約に定められた吸収合併がその効力を生ずる日から30日以内に,裁判所に対し,価格の決定の申立てをすることができる。
※ 該当するものを2個選ぶ問題です。2個の組合せを選んでください。
- ①1と2
- ②1と3
- ③1と4正解
- ④1と5
- ⑤2と3
- ⑥2と4
- ⑦2と5
- ⑧3と4
- ⑨3と5
- ⑩4と5
解説
要点
合併契約の内容決定は(株主総会の承認を要しない場合を除き)委員会設置会社でも取締役会の専決事項で執行役に委任できないこと、新設合併では設立会社の株式が最低1株は交付されること、反対株主の株式買取請求は効力発生日に買取りの効力が生じ(786条6項・798条6項)、価格決定の申立ては効力発生日から30日以内に協議が調わない場合にその期間満了の日後30日以内にできること(786条2項・798条2項)を正確に押さえる。
結論
正しいのは選択肢1と選択肢4であり、組合せとしては選択肢3(1と4)が正解である。指名委員会等設置会社(当時の委員会設置会社)における合併契約内容決定の執行役への委任禁止、および新設合併における設立会社株式の必須発行という2点がいずれも会社法の明文または制度趣旨から導ける。
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出典:法務省「平成22年司法試験」(問題文は表示のため改行等を整えています)。解説は AI を用いて作成し、条文との照合と再検証を経ていますが、誤りを含む可能性があります。
