平成22年 司法試験 短答式 民法 第29問 解説
問題
Aは自転車を運転して歩道上を走行中,前方不注視により,歩行者Bに衝突し,Bが負傷した。この事例に関する次のアからエまでの各記述のうち,誤っているものを組み合わせたものは,後記1から6までのうちどれか。
ア.Aが5歳の幼児である場合,AはBに対して損害賠償義務を負うことはなく,Aの親権者であるCが,Aに対する監督義務を怠らなかったとき及びその義務を怠らなくても損害が生ずべきであったときを除き,Bに対して損害賠償義務を負う。
イ.判例によれば,Aが14歳の中学生である場合,AはBに対して損害賠償義務を負い,Aの親権者であるCはBに対して損害賠償義務を負うことはない。
ウ.判例によれば,AがD社の従業員であり,D社の業務中に自転車を運転していた場合,D社がBに対して損害額全額を賠償したときは,D社はAに対して信義則上相当と認められる限度において求償することができる。
エ.BがAに対し損害賠償請求をする場合,Aの過失を主張立証する必要はないが,Bの損害の発生及びその額を主張立証する必要がある。
- ①ア イ
- ②ア ウ
- ③ア エ
- ④イ ウ
- ⑤イ エ正解
- ⑥ウ エ
解説
要点
責任能力がある未成年者の不法行為では、本人が709条責任を負い714条は適用されないが、判例は監督義務者にも709条に基づく固有の責任を認める余地がある。また不法行為訴訟では被害者が過失を主張立証しなければならないのが原則である。
結論
誤っている記述はイとエであり、選択肢5が正解である。ア(712条・714条の構造)とウ(使用者の求償権の制限)は判例・条文に照らして正しい記述である。
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出典:法務省「平成22年司法試験」(問題文は表示のため改行等を整えています)。解説は AI を用いて作成し、条文との照合と再検証を経ていますが、誤りを含む可能性があります。
