平成22年 司法試験 短答式 民事訴訟法 第27問 解説
問題
契約当事者間で債務の履行を請求する訴訟において請求原因として主張立証すべき事実に関する次の1から5までの各記述のうち,正しいものはどれか。
- ①不動産の売買契約に基づき代金の支払を請求する訴訟においては,売買契約が締結されたこと及び代金債権の履行期の定めを請求原因として主張立証しなければならない。
- ②不動産の売買契約に基づき目的物の引渡しを請求する訴訟においては,売買契約が締結されたこと及び同契約の締結当時目的物の所有権が売主に帰属していたことを請求原因として主張立証しなければならない。
- ③動産の賃貸借契約の終了に基づき目的物の返還を請求する訴訟においては,賃貸借契約の締結,これに基づく目的物の引渡し及び賃貸借契約の終了原因事実を請求原因として主張立証しなければならない。正解
- ④委任契約に基づき受任者が費用の前払を請求する訴訟においては,委任契約が締結されたこと及び委任の報酬の定めを請求原因として主張立証しなければならない。
- ⑤請負契約に基づき報酬の支払を請求する訴訟においては,請負契約が締結されたこと及び仕事の目的物の引渡しを要するときはこれを引き渡したことを請求原因として主張立証しなければならない。
解説
要点
要件事実は実体法上の権利発生要件(法律要件)から導かれ、契約の付随的合意や同時履行関係にある事実は請求原因ではなく抗弁として整理される。契約類型ごとに「何が権利発生の直接要件か」を条文の文言に即して切り分ける訓練が必要。
結論
選択肢3が正しい。賃貸借契約終了に基づく目的物返還請求権は、賃貸借契約の締結・これに基づく目的物引渡し・契約終了原因事実の3つが揃って初めて発生するから、この3点をすべて請求原因として主張立証しなければならない。
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出典:法務省「平成22年司法試験」(問題文は表示のため改行等を整えています)。解説は AI を用いて作成し、条文との照合と再検証を経ていますが、誤りを含む可能性があります。
