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平成22年 司法試験 短答式 民法 第25問 解説

平22司法 第25問民法請負・委任・寄託の過去問

問題

請負契約に関する次の1から5までの各記述のうち,誤っているものはどれか。
  1. ①請負契約は,報酬額が具体的に定められていない場合であっても,報酬額の決定方法が定められていれば成立する。
  2. ②判例によれば,請負人が注文者に対して報酬請求をしたのに対して,注文者が目的物の瑕疵修補に代わる損害賠償請求権を自働債権とする相殺の意思表示をした場合,注文者は,請負人に対する相殺後の報酬債務について,相殺適状時から履行遅滞による責任を負う。正解
  3. ③請負人が注文者に対して報酬請求をした場合に,仕事の目的物に瑕疵があり,注文者が瑕疵の修補を請求したときは,注文者は,報酬の支払を拒むことができる。
  4. ④判例によれば,建築請負の仕事の目的物である建物に重大な瑕疵があるためにこれを建て替えざるを得ない場合には,注文者は,請負人に対し,建物の建替えに要する費用相当額を損害としてその賠償を請求することができる。
  5. ⑤判例によれば,請負人が仕事を完成しない間は,注文者はいつでも損害を賠償して契約の解除をすることができるが,仕事の内容が可分であり,既にその一部が完成し,完成部分が注文者にとって有益なものである場合には,注文者は,未完成部分に限り契約の解除をすることができる。

解説

要点
相殺の遡及効(民法506条2項)と履行遅滞の成否は別問題であり、同時履行の抗弁権が存在する限り、相殺の意思表示をするまでは履行遅滞責任を負わないという判例準則を押さえること。

結論

誤っているのは選択肢2である。判例は、瑕疵修補に代わる損害賠償請求権を自働債権とする相殺がなされた場合でも、報酬債権と当該損害賠償請求権が同時履行の関係にある以上、注文者は相殺の意思表示をするまでは報酬支払債務について履行遅滞の責任を負わないとしている。相殺適状時に遡って履行遅滞責任が生じるとする選択肢2はこの判例に反する。

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出典:法務省「平成22年司法試験」(問題文は表示のため改行等を整えています)。解説は AI を用いて作成し、条文との照合と再検証を経ていますが、誤りを含む可能性があります。