平成22年 司法試験 短答式 民法 第13問 解説
問題
AがBに対し有する甲債権を担保するため,Bが所有する乙土地を目的とする第一順位の抵当権が設定されてその旨が登記され,また,Cが保証人となった場合に関する次の1から5までの各記述のうち,誤っているものはどれか。
- ①乙土地について第二順位の抵当権の設定を受けその旨の登記をしているDに対しAが抵当権の順位を譲渡する場合において,その旨をAが債権譲渡の対抗要件に関する規定に従いBに通知したときには,Dは,Cに対し抵当権の順位の譲渡を受けたことを対抗することができる。
- ②Bに対して債権を有するEに対しAが抵当権を譲渡する場合において,その旨をAが債権譲渡の対抗要件に関する規定に従いBに通知したときには,Eは,Cに対し抵当権の譲渡を受けたことを対抗することができる。
- ③Dに対しAが抵当権の順位を譲渡したにもかかわらずその旨の登記がされていない場合において,Aが乙土地の抵当権をEに譲渡してその旨の登記をしたときには,Eは,Dに対し抵当権の譲渡を受けたことを対抗することができる。
- ④CがAに対し保証債務の全額を弁済して乙土地のAの抵当権に代位の登記をしたときには,その後,Bが乙土地をFに譲渡してその旨の登記がされても,Cは,乙土地にAが有していた抵当権を行使することができる。
- ⑤Aが,Bに対し有する甲債権をGに譲渡し,その旨をBに通知した場合において,Gから保証債務の履行を請求する訴訟を提起されたCは,Cに対する債権譲渡の通知がされるまで保証債務を弁済しない旨の抗弁を提出して請求棄却の判決を得ることができる。正解
解説
要点
抵当権の処分(順位の譲渡・抵当権の譲渡)は、処分を受けた者相互の優劣が付記登記の先後で決まり(376条2項)、主たる債務者・保証人等に対する対抗要件は467条に従った主たる債務者への通知・承諾で足りる(377条1項)。他方、債権譲渡の対抗要件は主たる債務者への通知・承諾で足り、保証人に別途通知する必要はない(保証債務の付従性・随伴性)。
結論
誤っているのは選択肢5である。債権譲渡の対抗要件(民法467条)は主たる債務者に対して備えれば足り、保証人は主たる債務者に対する対抗要件具備の効果を当然に受けるため、保証人Cが「自分に対する通知がないこと」を理由に弁済を拒む抗弁は認められない。
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出典:法務省「平成22年司法試験」(問題文は表示のため改行等を整えています)。解説は AI を用いて作成し、条文との照合と再検証を経ていますが、誤りを含む可能性があります。
