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平成22年 司法試験 短答式 行政法 第21問 解説

平22司法 第21問行政法行政立法・行政計画の過去問

問題

次の【甲群】に掲げるアの省令及びイの政令の規定の下線を付した部分が,それぞれ(参照条文)として掲げる法律の委任の範囲を超えており無効であると主張しようとする場合に,次の【乙群】に掲げるAからCまでの主張のうち,どれが最も適切か。政省令と最も適切な主張との組合せを,後記1から9までの中から選びなさい。【甲 群】 ア.銃砲刀剣類登録規則第4条第2項 刀剣類の鑑定は,日本刀であつて,次の各号の一に該当するものであるか否かについて行なうものとする。(以下略)(参照条文)銃砲刀剣類所持等取締法第1条 この法律は,銃砲,刀剣類等の所持,使用等に関する危害予防上必要な規制について定めるものとする。第2条 (略)2 この法律において「刀剣類」とは,刃渡り15センチメートル以上の刀,やり及びなぎなた,刃渡り5.5センチメートル以上の剣(中略)をいう。第3条 何人も,次の各号のいずれかに該当する場合を除いては,銃砲又は刀剣類を所持してはならない。一~五 (略)六 第14条の規定による登録を受けたもの(中略)を所持する場合七~十三 (略)2~4 (略)第14条 都道府県の教育委員会は,(中略)美術品として価値のある刀剣類の登録をするものとする。2 (略)3 第1項の登録は,登録審査委員の鑑定に基いてしなければならない。4 (略)5 第1項の登録の方法,第3項の登録審査委員の任命及び職務,同項の鑑定の基準及び手続その他登録に関し必要な細目は,文部科学省令で定める。 イ.児童扶養手当法施行令第1条の2(平成10年政令第224号による改正前) 法第4条第1項第5号に規定する政令で定める児童は,次の各号のいずれかに該当する児童とする。一 父(母が児童を懐胎した当時婚姻の届出をしていないが,その母と事実上婚姻関係と同様の事情にあつた者を含む。以下次号において同じ。)が引き続き1年以上遺棄している児童二 父が法令により引き続き1年以上拘禁されている児童三 母が婚姻(婚姻の届出をしていないが事実上婚姻関係と同様の事情にある場合を含む。)によらないで懐胎した児童(父から認知された児童を除く。)四 前号に該当するかどうかが明らかでない児童(参照条文)児童扶養手当法第1条 この法律は,父と生計を同じくしていない児童が育成される家庭の生活の安定と自立の促進に寄与するため,当該児童について児童扶養手当を支給し,もつて児童の福祉の増進を図ることを目的とする。第4条 (前略)都道府県知事等(中略)は,次の各号のいずれかに該当する児童の母がその児童を監護するとき(中略)は,その母(中略)に対し,児童扶養手当(以下「手当」という。)を支給する。一 父母が婚姻を解消した児童二 父が死亡した児童三 父が政令で定める程度の障害の状態にある児童四 父の生死が明らかでない児童五 その他前各号に準ずる状態にある児童で政令で定めるもの2 前項の規定にかかわらず,手当は,児童が次の各号のいずれかに該当するときは,当該児童については,支給しない。一~五 (略)六 父と生計を同じくしているとき。ただし,その者が前項第3号に規定する政令で定める程度の障害の状態にあるときを除く。七 (略)3 (略)【乙 群】A.政省令への委任を定める法律の規定(以下「委任規定」という。)を文理に即して解釈すると,政省令は法律に違反すると主張する。B.法律が政省令を定める行政庁に専門技術的な裁量を認めていることを重視して委任規定を解釈すると,政省令は法律に違反すると主張する。C.法律の趣旨目的に適合するように委任規定を解釈すると,政省令は法律に違反すると主張する。
  1. ①アA イA
  2. ②アA イB
  3. ③アA イC正解
  4. ④アB イA
  5. ⑤アB イB
  6. ⑥アB イC
  7. ⑦アC イA
  8. ⑧アC イB
  9. ⑨アC イC

解説

要点
委任命令が委任の範囲を超えるかを争う際、委任規定の文理解釈と趣旨目的解釈のどちらを用いるかで結論(適法/違法)が逆転する場合がある。銃砲刀剣類登録規則事件(最判平成2年2月1日)は文理解釈(刀剣類一般に限定なし)を対置すれば違法主張が可能、児童扶養手当法施行令事件(最判平成14年1月31日)は趣旨目的解釈(父との関係の実質)を用いてこそ違法主張が成り立つ、という構造を押さえること。

結論

選択肢3(アA イC)が正しい。ア(銃砲刀剣類登録規則)は文理解釈を突きつけてこそ「日本刀」限定が委任超過だと主張できる場面であり、イ(児童扶養手当法施行令)は法の趣旨目的に立ち返ってこそ「認知された児童を除く」部分が委任超過だと主張できる場面だからである。

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出典:法務省「平成22年司法試験」(問題文は表示のため改行等を整えています)。解説は AI を用いて作成し、条文との照合と再検証を経ていますが、誤りを含む可能性があります。